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提案力、機動力で「お客さま第一主義」を貫く

県外の得意先拡大でグループ年商は34億円

株式会社 北村機器製作所

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画像:提案力、機動力で「お客さま第一主義」を貫く24時間稼動に対応したパンチングセルが3セット並ぶ

板金事業部と電気事業部を展開

同社は金沢市内で1960年、現会長である北村由盛氏が金物の溶接加工業として創立した。当初は農業用の機械・器具の補修を手がけていたが、次第に盤筐体の溶接の仕事を受注するようになって、板金業界との関係が深まっていった。

1962年に金沢市内若宮町に工場を新築、社名を㈲北村機器製作所とした。1979年、株式改組するとともに市内畝田に工場を新設、溶接の前工程に当たる板金加工分野へと事業を拡大していく。

1983年に畝田工場を増築、NCタレットパンチプレスやベンディングマシンなどの機械加工設備を増強していった。1985年に本社工場を現在の無量寺町に建設、畝田工場の設備を移設するとともに、板金事業部門と電機営業部などを集約。畝田工場は電機事業部専用工場とした。

1989年には、制御盤の設計・製作、工事・調整や低圧・高圧受電盤の設計・製作を行うグループ会社、エス・イー・キタムラ㈱を金沢市内の打木町に分社化、電機事業の技術・生産部門を移管し、新社屋を建設した。両部門移管後の畝田工場は第2板金工場として活用。この事業拡大を機に、盤関係の仕事以外に各種プラントや半導体製造装置関連の仕事を県外で積極的に営業開拓、得意先業種・企業を拡げていった。

画像:提案力、機動力で「お客さま第一主義」を貫く北村直樹社長(右)と、篠塚政信顧問(左)

半導体製造装置向けが60%超え

現在、顧問として北村直樹社長をサポートする篠塚政信氏は「私が入社したのは現在の本社工場へ移転してから間もない頃で、営業担当として県外の見込みユーザーに飛び込み、営業をかけていきました。その甲斐あって愛知県や長野県内の工作機械メーカーから機械カバーの仕事を受注。その後、県外の大手半導体製造装置メーカーと取引を始めることができました。このお客さまは半導体製造の成膜の分野で世界トップレベルの技術を備えた装置を製造されており、当社は装置を覆う筐体やユニットボックス類を中心とした板金の仕事を受注するようになりました」。

「現在では半導体製造装置関連の仕事が売上の60~70%を占め、工作機械カバーが20%強、盤筐体関係は減りました。半導体製造装置はシリコンサイクルに連動して受注の山谷があり、生産平準化に苦労しますが、生産計画が半年前には内示され、確定受注も1カ月前に入るため、事前の準備ができます。おかげさまで現在、このお客さまの板金分野では、当社の受注量がトップになりました。このこともあり、同社の関連企業の国内トップメーカーから現場作業の改善をご指導いただき、よりいっそう関係が深まりました。それと同時に、社員のモチベーションも向上しました」と同社の板金事業の変遷を語る。

画像:提案力、機動力で「お客さま第一主義」を貫く半導体製造装置向けの部材

つづきは本誌2015年3月号でご購読下さい。

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