物置・ガーデンストックなどのエクステリアメーカー
板金加工から溶接・塗装まで一貫対応/太陽光バブルをはずみに住宅関連への展開を目指す
株式会社 タカヤマ/高山商店

太陽光発電パネルの架台の仕事が好調
「メーカーである当社がつくっているのはお客さまの笑顔――すべては使う人の笑顔のためにあります。これからもお客さまとともに歩んでいきたい」と代表取締役の高山二郎氏は語っている。
(株)タカヤマは、物置・ガーデンストックなどの製造・販売を手がけるエクステリアメーカー。同社の製品は全国のホームセンター2,888店舗で取り扱いがあり、インターネットを通じての直接販売も行っている。月平均2,000台前後を販売しており、同社の売上の60%を占める。
その一方で、太陽光発電パネルの架台や、店舗用ディスプレイなどのインテリア製品も板金加工から溶接、塗装まで一貫対応。特に太陽光発電パネルの架台の仕事は、2011年頃から手がけ始めたばかりにもかかわらず、2012年夏にスタートした全量固定価格買取り制度による「太陽光バブル」の影響で、現在では同社の売上全体の30%程度を占めるまでに急成長。残りの10%は、店舗用什器などとなっている。
代表取締役の高山二郎氏
個人の塗装工場から物置などのエクステリアメーカーへ
高山社長は、現在70歳。学校卒業後、18歳から31歳までの13年間、塗装工場に勤務。1974年、31歳のときに勤務先の工場が経営に行き詰まり、その後を引き受けるかたちで創業することとなった。
ほどなくしてインベーダーゲーム機の筐体を製作する仕事を受注した。板金加工はすべて外注で、塗装・溶接・組立を社内で行い好調だったが、インベーダーゲームが社会問題化したことでアミューズメントマシン業界から撤退する。
1980年代に入ってからは、大手DIY製品メーカーから、部材加工から組立まで任せたいと依頼を受け、OEM供給を開始。取り扱う製品は、最初は家庭・オフィスで使用する金属製ラック、それから金属製ハンガーラック、そして物置へと変わっていった。
1991年のバブル崩壊後、得意先メーカーは内需の低迷や、円高による海外生産シフトにより不採算化した事業の撤退・整理を進めていく。そうした動きの中で、OEM供給を行っていた同社は、得意先メーカーから大手ホームセンターチェーンなど流通・小売り企業を紹介してもらい、OEM製品を自社ブランド製品として供給するようになっていく。
「メーカーとしてやるからには、しっかりやっていかないと――」。その後、同社は製品開発を進め、自社ブランド製品のラインナップを強化し、物置を中心とするエクステリアメーカーとして地歩を固めていった。
2013年9月に導入したベンディングマシンHD-3506NT(350トン・6m)。太陽光発電パネルの架台への対応のほか、将来的には住宅関連の仕事も見据えて導入し、加工範囲の拡大を図った
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