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建築設備機器の東日本向け中核拠点

新工場建設とACIES導入で、設計・調達・製造が一体となったモノづくりを目指す

ホーコス 株式会社 郡山事業所

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画像:グリース阻集器/業務厨房用グリースフィルター/HACCP対応ステンレス製排水側溝グリース阻集器/業務厨房用グリースフィルター/HACCP対応ステンレス製排水側溝

工作機械、建築設備機器、環境改善機器の3 部門を展開

広島県福山市に本社工場をもつホーコス(株)は①工作機械、②建築設備機器、③環境改善機器の製造・販売を手がける。

主力は①工作機械部門で、自動車産業向けの各種専用機のほか、新構造のベッドレスマシニングセンタや横形マシニングセンタといった汎用機をラインナップ。本社工場、福山北事業所をはじめ、タイにも生産拠点をもち、グループ売上全体の60%前後を占めている。

②建築設備機器部門は、業務用のグリース阻集器、グリースフィルター、給排気フード・ダクト、プレハブ配管、厨房向け排水側溝、各種タンク(貯湯槽・消火用充水槽・オイルタンク・膨張タンクなど)、各種BOX類などの建築設備機器全般に関連する製品を幅広く展開。グループ売上の25%前後を占める。

③環境改善機器部門は、工場・プラント向けバグフィルター(集塵機の中に空気のろ過フィルターを備えた装置)、集塵機、プレダスター(粉じん捕集装置)、オイルミストコレクターなどをラインナップ。グループ売上の15%前後を占めている。

画像:ホーコス福島(株)の竹田滋彦工場長ホーコス福島(株)の竹田滋彦工場長

建築設備機器の東日本向け中核拠点
―ホーコス・郡山事業所

国内の生産拠点は、本社工場(広島県福山市)のほか、福山北事業所(同)、郡山事業所(福島県郡山市)のほか、関連会社の工場として、ホーコス・アスリード(株)(福山市)、ホーコス・ステンレス工業(株)(広島県東広島市)などがある。

今回訪問した郡山事業所は、②建築設備機器のうち、東日本地域に供給するステンレス製品を中心に製造する工場として2006年に開設した。事業所内の製造部門はグループ会社のホーコス福島(株)が担当している。一品一様の“特注品”に特化しており、典型的な多品種少量生産で、板金加工が製造の主力。使用する材料はすべてステンレス鋼で、SUS304が約80%、SUS430が約10%、その他SUS316、SUS444、SUS329J4L、SUS445などが約10%となっている。板厚0.5 ~5mmの範囲をすべて社内で加工しており、中でも1.0 ~ 3.0mmの加工量が多い。

郡山事業所の第1工場の半分は物流倉庫として機能しており、広島県の別拠点で生産した“標準品”を在庫管理。物流の中核拠点として、特注品・標準品ともに同事業所から東日本全域へと供給している。出荷アイテム数は、直径3m・高さ6mちかい大型タンクから、手のひらサイズの部品まで合わせると、月3,000~4,000アイテムとなっている。

建築設備機器部門全体の受注額は、震災復興需要・東京五輪開催・国土強靱化対策などが追い風となり、東日本地域を中心に年10~20%で成長している。業績好調を反映して、郡山事業所は2013年12月、第2工場の操業を開始。主力の板金工程を強化するとともに、大口径ステンレスパイプの切断・溶接・塑性加工(バーリング加工やフレア加工)にも対応できる設備を整え、プレハブ配管の本格製造を始めた。加えて、これまで本社工場に集約されていた建築設備機器部門の設計・調達部門を郡山事業所内へ一部移管。開発・設計~生産技術~調達~製造の各部門を集約することで、開発リードタイムの短縮や製造技術を反映した新製品開発、コストダウンに対応する最適調達を進めていこうとしている。

画像:第2工場に導入されたパンチ・レーザ複合マシンACIES-2515B+AS-3015NTK+ULS-3015NTK。成形加工の採用による溶接レス化や新製品開発、標準品の部材を中心とした夜間スケジュール運転を目指す第2工場に導入されたパンチ・レーザ複合マシンACIES-2515B+AS-3015NTK+ULS-3015NTK。成形加工の採用による溶接レス化や新製品開発、標準品の部材を中心とした夜間スケジュール運転を目指す

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