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回復著しいアメリカ板金業界

“End-to-End”対応のターンキー工場

リショアリングで2014年は前年比15%アップを見込む

Northstar Metal Products, Inc.

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画像:製造回帰(リショアリング)が始まった2012年6月、ファイバーレーザマシンFOL-3015AJ(4kW)を自動棚(ASLUL-300FOL-AJ)付きで導入した製造回帰(リショアリング)が始まった2012年6月、ファイバーレーザマシンFOL-3015AJ(4kW)を自動棚(ASLUL-300FOL-AJ)付きで導入した

“End-to-End”対応のターンキー工場

Northstar Metal Products, Inc.は、1994年に設立された精密板金サプライヤー。情報通信機器を中心に、公差や外観品質に対する得意先の厳しい要求を満足させるとともに、上流の設計・エンジニアリング工程から、板金加工、溶接、塗装、シルクスクリーン印刷、アセンブリーを行い、完成品で納品するまで、”End-to-End”(はじめから終わりまで)で対応することで、顧客満足度を向上させ、事業を発展させてきた。

Boggess社長は「当社はEMS(電子機器受託生産企業)並みの生産能力と、中小企業ならではのフレキシビリティとクイックレスポンス――この両面を併せ持っていると自負しています」と自信を覗かせる。

米国中西部にあたるイリノイ州、ウィスコンシン州、オハイオ州などは、情報通信機器をはじめとする精密板金の仕事から、建設機械・農業機械・国防関連などの中・厚板の仕事まで、板金と関係が深い様々な産業が盛んな地域。しかも、シェールガス革命で脚光を浴びるペンシルベニア州などにも近く、化学産業向けのプラント関連産業も盛んになってきている。

シカゴ郊外に立地する同社の場合、取引業種は情報通信機器をはじめ、輸送機器、スチール家具、店舗什器、医療機器、国防関連、工場設備など多岐にわたる。売上比率でみると、メインの情報通信機器が売上全体の40%を占め、輸送機器が25%、その他が35%となっている。

画像:CEOのDavid Boggess氏CEOのDavid Boggess氏

情報通信機器を中心にリショアリングで好調

シカゴ・オヘア空港まで自動車で30~40分という好立地を活かし、全製品のうち輸出が40%程度を占める。輸出先は欧州・アジア・中南米など。得意先は国内外に約60社をもつ。

Boggess社長は「製造回帰(リショアリング)が始まって、当社が得意とする情報通信機器をはじめ、仕事が米国に戻ってきています。2014年の売上は前年比15%増を見込んでいます」と好調ぶりを語る。

Boggess社長が「マザーファクトリー」と位置づける本社工場では、3次元CADを備えた10人の設計・プログラマを擁し、板金設計、板金展開、ブランク加工、曲げ加工、溶接、塗装、シルクスクリーン印刷、検査、組立までを一貫して行う。その後は協力工場で配線・組立まで行い、完成品で出荷するターンキー生産対応工場となっている。

2005年には本社工場から5㎞ほど離れたところに板金専門の第2工場を開業した。

画像:同社の工場内。天井高さは26フィート(7.9m)で倉庫への転用も可能同社の工場内。天井高さは26フィート(7.9m)で倉庫への転用も可能

つづきは本誌2014年2月号でご購読下さい。

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