特集

ファイバ特集ーレーザ溶接によるプロセスイノベーション

3.11からの復興の柱にファイバーレーザ溶接機を導入

ファイバーレーザ溶接ならではの高付加価値な製品に対応

有限会社 マルワステンレス工業

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画像:ファイバレーザ溶接システムFLW-4000のティーチング作業。担当者は入社1年目の庄子晃平さんファイバレーザ溶接システムFLW-4000のティーチング作業。担当者は入社1年目の庄子晃平さん

付加価値の高い建築板金で成長

(有)マルワステンレス工業は、螺旋階段、手すり、地下鉄駅構内のパネル・柱、空港の付帯設備、ステンレス製プールや浴槽などの建築板金加工を得意としている

創業者は阿部和實会長。親戚が経営する地元の老舗厨房板金工場に勤めてから、大手厨房機器メーカーに2年勤めて溶接を学んだ後、板金加工に携わった。

そして1959年に独立、現在地で同社を創業した。それ以来50余年、社名にもあるステンレスをはじめとした付加価値の高い建築板金を主体に発展してきた。取り扱う材料は鉄・ステンレス・アルミ・真鍮・銅・チタンなど様々。「来るものは拒まず」の精神で、他社でお手上げだった難度の高い仕事にも対応し、地域の同業者からも「困ったらマルワさん」といわれてきた。

画像:「震災を経験したことで、かえってあれこれ惑い悩むことはなくなった」と語る阿部貴之社長「震災を経験したことで、かえってあれこれ惑い悩むことはなくなった」と語る阿部貴之社長

3.11 の津波被害から工場を再建

2011年、3.11東日本大震災により発生した津波が同社を襲った。海からほど近い工業地域に立地していた同社の工場建屋は、土台を残して流された。パンチングマシン、ベンディングマシン、YAGレーザ溶接機といった生産設備も一緒に流され、修復は不可能だった。

阿部貴之社長は震災1週間後に「両親が生きている間に会社を元に戻したい」と再建を決意した。しかし、工場建屋も生産設備も失い、事業再開の目処が立たない中、従業員には退職してもらわざるを得なかった。

2011年夏までかけて、阿部会長と阿部社長は知人の鋼材業者から材料を提供してもらい、2人だけで仮設工場を建てた。2011年末~2012年春には、返済期間20年の銀行借入れでパンチングマシンEMZ-3610NTとベンディングマシンHDS-2204NTを導入。2012年4月には隣地に工場建設を申請した。この地域は2012年11月以降、再開発予定地のため新規建設の申請を一切受け付けなくなる。

画像:新工場内の様子新工場内の様子

つづきは本誌2014年8月号でご購読下さい。

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