特集

強い農業、食の安全・安心を目指す農業機械(後編)

創業102年を迎える穀物乾燥機の専門メーカー

農業の大規模化・集落営農化に対応した大型農業機械への需要が拡大

金子農機 株式会社

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画像:左:金子ブランドの穀物乾燥機(容量4トン)。/右:2台のロボット溶接機で、穀物乾 燥機の板金部材(SECC・板厚1.0mm)に対しアーク溶接を行う左:金子ブランドの穀物乾燥機(容量4トン)/右:2台のロボット溶接機で、穀物乾
燥機の板金部材(SECC・板厚1.0mm)に対しアーク溶接を行う

創業102年の穀物乾燥機メーカー

金子農機(株)は、農業機械でポスト・ハーベスト商品といわれる、穀物乾燥機や色彩選別機といった収穫後の乾燥・調製機器を製造する専門メーカー。主力製品である穀物乾燥機は、乾燥方式別(熱風型もしくは遠赤外線型)に、容量1~10トンまでをラインナップ、国内外へ販売している。

同社は、1912年(大正元年)に鎌や鍬といった農具の製造を手がける「金子野鍛冶店」として創業、今年で102周年を迎える。1946年に、籾から籾殻を取り除いて玄米に仕上げる「籾摺機」を開発し、農業機械メーカーへと発展していった。1963年には、収穫したあとの米・麦・大豆などの穀物を乾燥させる「平面型通風乾燥機」をリリース、市場シェア40%を占めるヒット商品となった。その後も、「立型穀物乾燥機」をはじめ、「熱風型」や「遠赤外線型」といった乾燥方式を持つ穀物乾燥機を発売。生産の主体を穀物乾燥機へとシフトしていった。

画像:技術・生産本部生産部の関口繁部長技術・生産本部生産部の関口繁部長

構造変化により穀物乾燥機の生産台数が減少

その後、第1次産業である農業の人口は、第2次産業の製造業や第3次産業のサービス産業へとシフト、専業農家戸数は減少し、兼業農家が増えていった。そして若者の農業離れによって農業従事者の高齢化が進んでいった。

日本農業の構造変化により、農業機械への設備投資は縮小する傾向が強くなり、同社の穀物乾燥機も生産台数を大幅に減少していった。現在、生産台数はピーク時の1/3以下にまで落ち込み、ピーク時800名以上を数えた従業員は230名にまで減少している。

画像:パネルベンダーTBZ-2523FTで箱曲げに対応した長辺・短辺曲げ加工を行うパネルベンダーTBZ-2523FTで箱曲げに対応した長辺・短辺曲げ加工を行う

つづきは本誌2014年6月号でご購読下さい。

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