特集

強い農業、食の安全・安心を目指す農業機械(後編)

グループで食を通して世界に貢献する

穀物調製加工機械・食品機械の板金比率は高い

株式会社サタケ/佐竹鉄工 株式会社

LINEで送る
Pocket

画像:サタケ本社のクリスタルラボに併設されたショールーム内の製品群サタケ本社のクリスタルラボに併設されたショールーム内の製品群

世界トップの食品加工機械総合メーカー

1896年、日本で最初の動力精米機メーカーとして創業した(株)サタケは、今年で企業年齢が118歳となる世界トップの食品加工機械総合メーカー。収穫後のコメをはじめとした穀物の乾燥・籾摺・精米・選別・炊飯までのすべての工程に対応する機械を生産し、国内はもとより、世界の約150カ国に輸出している。さらに、堆肥化プラントやバイオマス発電プラントなどの環境機器に関する分野、高始動特性モーターを中心とした産業機械分野などへも新たな事業展開を行っている。

また、最近は食品分野へも進出。GABA(ギャバ)の特性に注目し、GABAライスを開発。「GABA」とはアミノ酸の一種で、正式名称を「γ(ガンマ)-アミノ酪酸」といい、健康に役立つ成分と考えられている。このGABAライスの認知・普及のため、東広島市内と東京・秋葉原にアンテナショップ「おむすびのGABA」を開設。B to Bが主体だった同社のビジネスモデルをB to Cの領域にまで拡大している。

大型精米プラントに限れば、同社の市場シェアは国内70%、世界各地で50%を超えている。近年は主に東南アジアや中国の食文化が向上し、より白く、より美味しい、異物がなく安心して食べられるコメが求められている。コメだけでなく麦・とうもろこしを含め、同社はグローバル化とビジネス領域の拡大で売上高1,000億円企業を目指している。

画像:(株)サタケの大下壽毅生産本部長(左)と佐竹鉄工(株)の村若哲磨工場長(右)(株)サタケの大下壽毅生産本部長(左)と佐竹鉄工(株)の村若哲磨工場長(右)

技術のサタケを標榜

創業者・佐竹利市氏から4代目・佐竹利子代表まで、代々の代表は技術開発に力を注いだ。また、2代目・佐竹利彦社長は、ヤシの研究者としても世界的にも知られている。

 同社の事業活動の根底には3代目・佐竹覚代表の時代に確立した3つの基本精神――「不可能はない」「謙虚である」「気のつく人になる」が息づいている。

 同社が製造する穀類調製機械は「ポスト・ハーベスト」(収穫後)商品と呼ばれ、食品加工機械に近い位置づけとなっている。コメで例えると、籾摺・精米によって籾から白米になると、農業機械というよりも食品加工機械という呼び名が相応しくなるからだ。

画像:ベンディングマシHD-5020NTによる曲げ加工(佐竹鉄工)ベンディングマシHD-5020NTによる曲げ加工(佐竹鉄工)

つづきは本誌2014年6月号でご購読下さい。

LINEで送る
Pocket

タグ

  • タグはまだ登録されていません。

関連記事

  • 関連記事はありません。

特集記事一覧はこちらから