特集

拡大する医療市場に貢献する板金

世界No.4・国内No.1の医用画像診断機器メーカー

板金部品を中心に塗装まで一貫生産

東芝メディカルシステムズ 株式会社

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画像:X線CTシステムX線CTシステム

「医療機器」から「ヘルスケア」へ

(株)東芝の田中久雄社長は2月20日に開催した事業戦略説明会で、現在約4,000億円のヘルスケア事業を、2016年度に1.5倍の6,000億円、2017年度に2.5倍の1兆円規模まで引き上げ、医用画像診断機器分野で世界のトップ3入りを目指す計画を発表した。

東芝は2013年度から向こう3年間の中期経営計画の中で「エネルギー」「ストレージ」「ヘルスケア」を事業の柱と位置づけている。しかし「ヘルスケア」の主力である東芝メディカルシステムズの医用システム事業は3,738億円(2012年度)の規模で、売上高6兆円規模をほこる東芝グループ全体の6.4%にとどまっており、強化・成長が課題だった。

今回の発表では、従来の診断・治療機器事業に加え、新規分野として「予防」「健康増進」「予後(リハビリ)・介護」の3領域を強化。東芝グループ全体が社会インフラや電子デバイス事業で培った技術を横断的に活用し、オール東芝の総合力でヘルスケア事業を成長させていく方針を打ち出している。

既存の「診断・治療」領域は、低被ばく性能の高いCTや小型で廉価な製品をグローバル市場で展開する。また、ウイルス検査キット、呼気分析検査キットを投入し、カプセル内視鏡にも新規参入する。「予防」領域では、遺伝子解析システム、生体情報センシング装置、健康セルフチェックサービスなどを2014年度から順次実用化する。「予後・介護」領域では、医療施設向け音声コミュニケーションシステムなど、「健康増進」領域では無農薬野菜を生産する植物工場事業などの準備を進めている。

東芝グループが推進するヘルスケア事業の中核として、高い競争力をもつCTをはじめ、X線診断システム、MRI、超音波診断システムなどの製造・販売・サービスを行う東芝メディカルシステムズ(株)本社工場を訪れた。

画像:生産統括責任者・SCM本部の野口広一本部長生産統括責任者・SCM本部の野口広一本部長

医用画像診断機器の国内No.1メーカー

東芝メディカルシステムズはCT、X線診断システム、MRI、超音波診断システム、核医学検査システムなどを含む医用画像診断機器の国内トップメーカー。特にCTでは国内シェア首位の50%を占め、X線診断システムも国内首位、超音波診断システムは2位、MRIは4位。世界シェアでもCTが3位、X線診断システムが4位、超音波診断システムが3位、MRIが4位となっている。

画像診断機器以外にも、放射線治療システム、検体検査システム、さらにこれらの医療機器とも連携する病院情報システム、画像保存システムなどをラインナップ。世界の研究機関と連携して臨床研究とともに製品開発に取り組み、世界135カ国以上で販売・サービスを展開している。

生産拠点は日本、中国、ブラジルの3カ所。栃木県大田原市にある本社工場がマザー工場で、隣接する東芝電子管デバイス(株)がコア部品であるX線の管球と平面X線検出器(FPD:Flat Panel Detector)を製造・供給し、東芝メディカルシステムズは装置全体の開発設計から製造・販売・サービスまでを一気通貫で行っている。

画像:板厚3.2mm以下の薄板を加工するパンチングマシンEMK-3510 NT+ASR-48M板厚3.2mm以下の薄板を加工するパンチングマシンEMK-3510 NT+ASR-48M

つづきは本誌2014年4月号でご購読下さい。

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