特集

拡大する医療市場に貢献する板金

超音波診断装置や検体検査装置の板金製品を生産

3次元CADを活用したコラボレーションエンジニアリングで受注に成功

株式会社 佐藤電機製作所

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画像:同社で製作した医用検体検査装置関連の製品。SECC・アルミ・ステンレスといった異なる材料の部材が組み合わされている同社で製作した医用検体検査装置関連の製品。SECC・アルミ・ステンレスといった異なる材料の部材が組み合わされている

医療機器関連にも事業を拡大

同社は1951年、初代社長の佐藤義忠氏が測定器類の製作、組立配線の個人事業として創業した。

1959年に東京都三鷹市中原に工場を新設、1960年から大手電機メーカーとの取引を開始した。1977年にNCパンチプレスを導入し、通信機器関連の精密板金部品の加工をスタート。1987年に佐藤喜行(よしゆき)氏が2代目社長に就任するとともに株式改組。1989年には山梨市に新工場を建設した。

2011年には、「平成22年度東京都BCP策定支援事業35社」に選ばれ、BCP(事業継続計画)策定を完了。この頃から医療機器向けの板金製品の受注を開拓し、現在では超音波診断装置や、医用検体検査装置、歯科医療器材の板金加工分野にも事業を拡大している。

画像:代表取締役の佐藤喜行氏(左)と常務取締役の佐藤薫宏氏(右)代表取締役の佐藤喜行氏(左)と常務取締役の佐藤薫宏氏(右)

1社70%の受注から多角化を目指す

同社は創業時から組立、製品化までの一貫生産を行うことで、得意先1社からの売上が70%程度にまで拡大した。しかし、リーマンショックを契機に受注環境は大きく変化し、得意先は適地生産を加速させ、生産の海外移転が進み、同社への発注量が減少していった。

同社は、半導体試験装置や医療機器関連産業を成長分野と考え、積極的に営業開拓していった。

営業努力の結果、超音波診断装置や医用検体検査装置市場で国内トップクラスのメーカーの仕事を受注できるようになった。当初は診断装置や検体検査装置に使われる板金部品の加工が主体だったが、同社の提案力や設備力、組立能力が高く評価され、パーツ受注からサブアッシーを含むユニット、コンポーネント受注へと内容が高度化していった。

医療機器分野は世界人口の増大、高齢化による医療に対する要求の高度化、新興国における医療機器市場の拡大などで、今後も右肩上がりでの市場拡大が予測されている。

画像:組立工程は屋台ブース生産方式で対応組立工程は屋台ブース生産方式で対応

つづきは本誌2014年4月号でご購読下さい。

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