特集

日本に学び躍進する台湾板金業界

3,500億円の建築金物市場、差別化戦略で成長

VPSS導入で"見える化・見せる化"を推進

高全存企業 有限公司 (KAO CHUAN TSWEN ENTERPRISE CO., LTD.)

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画像:3 次元CADや2 次元CAD/CAMが並ぶ設計・プログラム室。奥の大型液晶モニターには稼働サポートシステムvFactoryのバーチャルファクトリー画面が表示され、リアルタイムで稼働実績を“見える化”3 次元CADや2 次元CAD/CAMが並ぶ設計・プログラム室。奥の大型液晶モニターには稼働サポートシステムvFactoryのバーチャルファクトリー画面が表示され、リアルタイムで稼働実績を“見える化”

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金型・プレス工から起業

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簡天保総経理は1986年に学校を卒業すると、スピーカー製造に必要なプレス部品を製造する企業に入社、プレス金型製作を担当し、プレス加工にも携わった。ここで3年間勤めた後、1989年に兄と2人で自動車部品やゴルフクラブを製作するプレス加工工場を開業した。そして1997年に独立、高全存企業有限公司を設立した。

創業当初は扉のプレス加工を行い、2003年に本社工場と道を隔てた向かいに第2工場(300坪)を建設、2005年にはパンチプレスを導入し、プレス加工を手がける一方で、板金加工分野に進出していった。

2007年には、板金加工に本格的に取り組むようになり、建築金物の板金部材加工を手がけ始めるようになった。

画像:簡天保総経理簡天保総経理

4kWのレーザマシンFO導入で板金加工へ本格参入

2008年には4kW発振器を搭載したアマダのレーザマシンFO-3015を導入。2012年にはFOの後継機として6kW発振器を搭載したLC-3015F1NT(シャトルテーブル付き)を導入、最大25mmの厚板までの切断に対応するようになった。

簡総経理はF1導入の目的と台湾の建設市場・建築板金市場の動向について次のように語ってくれた。

「現在、台湾建設市場には年間1,000億NT$(3,500億円、1NT$=3.5円換算)の建築金物に関連した部材加工の仕事があるといわれています。昨年の当社の年商が2億NT$(7億円)ですから、当社から見ると年商の500倍もの市場があることになります。このうちサッシ・パネルなどの建築板金の仕事を手がける同業者は、目ぼしい企業だけでも100社以上はあります」。

「台湾の建設需要も2008年のリーマンショックを経て大型物件が減り、緩やかに回復はしているものの、大きくは伸びていません。当然、同業者間での受注競争が激しくなっています。限られたパイを巡っての競争ですから差別化が必要で、当社では2008年に導入したFO(4kW)を2012年にF1(6kW)に入れ替えました。目的は、それまでは板厚12mmの中板までだった当社の加工領域を25mm程度にまで拡大することと、増加傾向にあるステンレスとアルミを使ったパネルや装飾板金の仕事をさらに取り込むためです。アルミは板厚12mmまで、ステンレスは20mm程度まで加工できる設備は大変魅力があります」。

画像:レーザマシンLC-3015F1NT(6kW)+LST-3015F1レーザマシンLC-3015F1NT(6kW)+LST-3015F1

つづきは本誌2014年3月号でご購読下さい。

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