〜板金業界の次世代を担うJMC 修了生- 第1 回〜

IT関連から板金加工業へと転身
JMCの“仲間”との交流がいちばんの収穫




永田眞也社長(左)と永田優志常務(右)永田眞也社長(左)と永田優志常務(右)
  今年で35歳になる永田優志常務はJMC(Junior Management College)第105期修了生。母校の千葉大学では電気電子工学を履修、研究室ではインターネットとデータベースを使用した検索システムの研究を行った。
大学卒業後はアイシン精器鰍ノ入社。ABS(アンチロックブレーキシステム)やTRC(トラクションコントロールシステム)、VSC(ビークルスタビリティコントロール)といったブレーキ制御システムのソフトウェア開発を担当した。2004年にアイシン精器を退社すると、家業を継ぐことを前提に得意先の海NKで1年半ほど機械設計を担当。その後、永田工作所に入社した。
アイシン精器を退社し、家業の永田工作所へ戻ることを決断する際には、葛藤もあったという。「父(永田眞也社長)は仕事ばかりで家に帰らない、昔ながらのカリスマ社長でした。アイシンを辞めて家業を継ごうと決心した大きな理由は、苦労している父を手伝いたいという思いと、そこまで父が一生懸命になっている仕事とは一体どんなものだろうという興味でした」と永田常務は語る。

HDS-2204NTで建築金物の曲げ作業を2人がかりで行うHDS-2204NTで建築金物の曲げ作業を2人がかりで行う
ITから板金へと転身
「大学在学中は、Windows95が発売され、IT業界というものが花開き始めた時代でした。私も将来はIT関連の仕事へ進みたいと考えていました」(永田常務)。それまでの永田常務の板金加工に対するイメージは、「肉体労働」「体力勝負」「儲からない」など、町工場に対して持たれている一般的なイメージとそれほど変わらないものだった。ITエンジニアを志し、アイシン精器で7年半に渡ってブレーキ制御の開発に携わってきた永田常務は「自分ならできるだろう」と考えていたが、実際に入社してみると簡単...

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