〜Industrial Trend 〜

2008年の世界の工作機械(鍛圧機械含む)生産額は8兆1,000億円
トップは日本の1兆5,800億円、中国が世界の工作機械生産の24%を消費




工作機械(切除・鍛圧)生産金額(USドル)トップ10(METAL WORKING INSIDE REPORT掲載資料より)工作機械(切除・鍛圧)生産金額(USドル)トップ10(METAL WORKING INSIDE REPORT掲載資料より
  アメリカの業界専門誌METAL WORKING INSIDE REPORTによると、2008年後半に発生した世界的な広範囲にわたる不況にもかかわらず世界の工作機械生産額は前年に比べて15%増加した。調査した28カ国での生産額を合計すると推定された総額は810億ドル(8兆1,000億円)となった。生産額でトップとなった日本の工作機械産業は総額158億ドル(1兆5,800億円)となり伸び率はいくぶん低下した。2番目のドイツは157億ドル(1兆5,700億円)で、ぴったり2番手につけ、中国とイタリア(生産額の第3と第4位)は、堅調な伸び率を示している。アメリカは第7位となり、中国は工作機械の世界最大の消費国となっている。消費された総額は190億ドル(1兆9,000億円)以上で前年に比べて2桁の増加を示した。
中国は世界中で生産された工作機械の24%を消費していることになる。その他の主な消費国は、ドイツ、日本、アメリカとなっている。
世界的な工作機械生産額が2007年に比べ15%増加したということは、工作機械産業にとって良い知らせであるように見える。しかし、その成長の多くは2008年前半で稼いでしまっている。例えば世界最大の生産国である日本では工作機械受注が2008年9月以降、急激に減少し始めた。11月までには、毎月の受注額が73カ月で初めて600億円を下回った。アメリカのManufacturing Technology Consumption調査は、12月の受注が減少していることを示している。また、アメリカ製造業者協会の受注額は前年よりも2.4%下がった。2008年の生産に影響を及ぼしているもう1つの要因は、米ドルの価値が下落していることだ。...

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