〜business trend〜

2004年並みの市場規模に収縮、
売上規模が戻るのは2013年と予測




米国の市場調査会社ストラテジーズ・アンリミテッド(Strategies Unlimited)によると産業用レーザ市場は、2009年は前年比32%減となり、販売が現状のままであれば2004年の水準にまで落ち込む。産業用レーザの販売は軍事、バイオメディカル機器、エネルギー関連アプリケーション市場の拡大が見込まれることから2013年までには2008年の水準に戻るとしている。ファイバーレーザメーカーの落ち込みは24%、市場規模は2億3,000万ドル(230億円)となり、回復は他のタイプのレーザに比べると早いと予測。
コヒレント(Coherent)社やトルンプ(Trumpf)社は、産業レーザ市場のトップシェアを持ち、上位10社で産業用レーザ売上の約86%を占めており、多数の小規模サプライヤーの市場シェアは5%に満たない。そんな中で、IPGフォトニクス社は、引き続きファイバーレーザ市場で優位を占めている。しかし、景気後退は非常に厳しいので、いずれのレーザメーカーも市場での生き残りを継続しようとすれば、レーザ市場を選別していかざるを得ない。
ストラテジーズ・アンリミテッドのコンポーネント調査部長Tom Hausken氏によると「次の数年、ビジネスは生まれたばかりの市場のように堅調に成長するとは考えられない。むしろ、成熟した資本市場のように周期的な様相を呈することになるだろう」と語っている。
2008年の世界半導体市場の売上は前年比5.4%減の2,550億ドル(255兆円)
市場調査会社であるガートナー社は、2008年の世界半導体市場の売上が、前年比5.4%減の2,550億ドルであったとの調査結果を発表した(確定値)。世界半導体市場は、2008年第4四半期に始まった世界経済危機の影響を受け、2009年にさらに悪化することが見込まれる。ガートナー社では、毎年世界275社の半導体企業を対象に製品別、地域別、アプリケーション別の売上調査を行っている。「2008年前半の半導体市況は好調に推移していたが、経済の停滞とともに第3四半期には軟調になり、第4四半期に入ると市況は急激に悪化、マイナス成長となった。景気後退により、半導体市場が大きな影響を受けている中、半導体メーカーのさらなる再編が進行することが予測される」と、ガートナー社の主席アナリストであるPeter Middleton氏は述べている。売上高ランキングでは、Intel社が17年連続で首位を維持し、2008年のシェアを13.3%に伸ばした。上位10社の中で最も高い成長率を示したのはQualcomm社で、2008年の売上高は前年比15.3%増を記録した。Qualcomm CDMA Technologies(QCT)事業が最初の3四半期連続...

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