〜動き出した東四国圏〜

ステンレスメッシュの充填口加工で精密板金フェア技能賞を受賞
活躍が期待されるYAG溶接ロボットYLR-1500II

(株)栄進産業



充填機の先端ノズルはSUS304の薄板を加工して最後はYAGレーザ溶接で接合する充填機の先端ノズルはSUS304の薄板を加工して最後はYAGレーザ溶接で接合する
ステンレスの低歪溶接が特徴
 1973年に同社を創業した森本明会長は、それまでに勤務していた食品充填包装機、包装資材のメーカーで食品機械のステンレスを使った部材の低歪溶接に優れた技能を持っていた。独立後もステンレスを材料に使う機械・装置の溶接を主体とした仕事を受注するようになった。1982年に入社した子息の森本博社長も徹底して溶接や歪取りの技能を鍛えられた。やがて、発注元からは次第に部材を支給して溶接だけやって製品を納める仕事だけにはとどまらず、ポンチ絵やマンガのような構想図からこんな製品ができないだろうかといった相談も入るようになってきた。

森本博社長森本博社長
板金加工への取り組み
 「やがて営業も担当するようになり、構想図を渡されてこれで製品をつくって、といった話が出てくるようになりました。そこで、次第に板金加工から設計上流まで遡るようになりました。設計者を置いた時期もありましたが、今は外部の設計事務所とコラボレーションしています。ただ、問題は板金加工でした。曲げや抜きのマシンを導入しましたが、作業する技量を身に付けるためには時間がかかります。そんな時にアマダからAP100とFBDV-1253NTの紹介を受けました。AP100で作成した展開図、立体姿図をFBDV-1253NTのAMNC/PC画面に表示することで曲げ順や金型レイアウトが間違いなくでき、最終補正値の入力も簡単にできる。オペレーターが立体姿図で形状を確認しながら加工することで曲げ忘れ、曲げ方向や曲げ寸法の間違いがなくなる。それまでAP60で作成していた展開図に も実は曲げ線を入れていたので、リピート加工の際にはAP60で作成した以前の展開図でも立体姿図が作成でき、メリットは大きいと判断しました。導入すると提案どおりに生産 は従来比で1.5倍程度改善することができました」と森本博社長は1999年当時を振り返る。...

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