〜特集「クリーンエネルギーと板金市場
爆発的な成長が見込まれるクリーンエネルギー市場」〜

クリーンエネルギーと板金市場
爆発的な成長が見込まれるクリーンエネルギー市場




2007年度クリーンエネルギー関連の投資地域(UNEP-SEFI 発表資料より)2007年度クリーンエネルギー関連の投資地域(UNEP-SEFI 発表資料より)
クリーンエネルギーの世界市場
 国連環境計画(UNEP)の金融イニシアティブ(SEFI)が2008年7月に発表した資料によると、クリーンエネルギー市場に対する投資額は、2004年に333億ドルだったのが2005年には585億ドル(前年比76%増)、2006年には926億ドル(同58%増)、2007年には1,484億ドル(同60%増)と、爆発的な成長の途上にあることが分かる。
 しかし、日本市場への投資額は全体の1%に満たない約12億ドルにとどまり、クリーンエネルギー市場において日本は大きく出遅れている。地域別投資額を示した表でも、日本は「その他OECD」の9%に取り込まれている状況で、全投資額の47%を占めるヨーロッパ、25%のアメリカ、8%の中国に大きく水をあけられている。

住宅用太陽光発電システムイメージ図(太陽光発電普及拡大センターHPより)住宅用太陽光発電システムイメージ図(太陽光発電普及拡大センターHPより)
国内市場は制度の整備に注目
 今年2月10日、環境省はクリーンエネルギーにより発電した電力を電力会社が長期に渡って一定の価格で買い取ることを義務付ける「固定価格買取制度(FIT制度)の導入が必要だとする報告書を発表、それを受けて24日、経済産業省は今国会での法整備を目し、2010年度にも導入する方針を示した。すでにFIT制度を採用し、投資リスクを低減することで多額の資金を集めることに成功したドイツやスペインでは、クリーンエネルギーが爆発的に普及した実績がある。
 環境省の試算によると、FIT制度の導入により、太陽光発電の導入量を2030年までに現在の55倍に拡大することが可能で、2020年時点では現行制度の見込みと比べて4.7倍の普及促進効果が期待できるという。産業界との調整、適切な買い取り価格や価格の保証期間、対象となる範囲など課題は多いが、今後の環境政策に ...

つづきは本誌2009年5月号でご購読下さい。