〜SHEET NOW〜

VPNを通じて本社から分工場を遠隔管理
発注元に生産管理情報を公開することを計画




豊嶋利夫社長(右)と豊嶋大輔専務(左)豊嶋利夫社長(右)と豊嶋大輔専務(左)
 同社は1954年、五反田で創業。2006年、大田区の城南島に分工場「SeaSideFactory」を建設、2007年には五反田の本社と城南島の分工場を専用回線VPNで結び、原則として生産管理とCAD/CAM工程を本社で行い、「SeaSideFactory」では抜き・曲げの加工マシンを設備して実加工を行う。
 現在、豊嶋利夫社長と子息の豊嶋大輔専務は五反田の本社で常時活動し、 「SeaSideFactory」に対する作業指示・進捗管理・各マシンの稼働状況の確認などはVPNを通じて遠隔管理を行っている。
 創業社長である豊嶋社長は、80歳という高齢にもかかわらず、自らの手でPCを操作・活用するバイタリティーの持ち主。何よりも従業員を大事にし、この難局を自分が社長の代のうちに乗り切ろうと考えている。子息の豊嶋専務は、設備についての相談に留まらず、社内におけるITの活用を担当し、実務全般を切り盛りしている。

左からAP100、Dr.ABE_Bend、SheetWorksが並ぶ本社のプログラム室左からAP100、Dr.ABE_Bend、SheetWorksが並ぶ本社のプログラム室
VPNを通じて加工データを呼び出す
 同社は1997年に板金ネットワークシステムのサーバーであるASIS100PCL(SDD:Sheetmetal Digital on Demand)を導入、工場内のネットワーク化を実現した。1999年には2次元CAD/CAMAP100、2006年には3次元ソリッド板金CADSheetWorksを導入した。
 取引のある得意先は20社前後。そのうち電源関連機器、通信機器、業務用光学機器などを取り扱う主要2社で売上の80%近くを占める。主要2社のうちの1社は2次元のDXFデータをメールで送付してくるので、AP100で曲げ線入りの展開図、立体姿図を作成、展開図検証を実行して、作成した展開図と立体姿図のデータをSDDに記録する。
 もう1社の得意先はいち早くSolidWorksによる3次元CADの運用に切り替えたため、受けCADとしてSheetWorksを導入した。発注元は...

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