〜Technical View〜

角度ゲージ
スコヤやデジタル角度ゲージが一般的




スコヤスコヤ
 板金加工では曲げ角度の通り精度が製品品質に大きく影響する。その際、一般的に使用される測定具が「角度ゲージ」である。代表的な「ブロックゲージ」は長さの標準として用いられる端度器。測定室ならびに製造現場において広く用いられている。
 角度を測定する場合にはいくつかのゲージを密着させ、必要な角度をつくり出す。測定器にはヨハンソン(スゥェーデン)式とNPL(イギリス)式がある。ヨハンソン式は、49個または85個の板状片(約50×20×1.5mm)からなり、2個の組み合せで10度から350度の角度を1〜5秒飛びにつくることができる。この方式は、測定面が小さく、多数のゲージが必要となるので不便。NPL式は端面を平坦にラップ加工された12〜15個のくさび状のブロックから構成されている。これらを組み合わせることにより、1秒または3秒飛びに0度から90度近くまでの任意の角度を2〜3秒の精度でつくり出すことができる。ヨハンソン式と比較すると、測定面が大きく、少数のブロックで広範囲の角度をつくれるので、測定・検査・工作物のセッティングなどに広く使われている。

陰曲げ角度センサーBi-J陰曲げ角度センサーBi-J
 また、曲げ加工では90度曲げが多いため、角度ゲージとしては「スコヤ」を使う場合が多い。スコヤは生産現場で直角の標準となるL型の測定工具であり、基準・工作・検査に用いられる。スコヤほど操作は簡単ではないが角度を測定できる道具としては「角度定規」がある。角度定規は正確に角度を測定したい時に用いる。ベース・プレート・ストレート・エッジと目盛り板により角度を2秒程度まで読むことのできる光学式角度定規もある。強力磁石を被測定物の基準となる面に置いて、ゼロボタンを押すだけで計測できる簡便なデジタル角度ゲージも使われるようになっている。...


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