〜特集「板金業界ー不況の時こそ、千載一遇のチャンス 」

新しい働き方−週休4日の板金工場
ベンディングロボット4台とEMZ+TKなどで無人稼働を実現



3日働き、4日は休日
製品の集積を簡略化するためにつくられた治具製品の集積を簡略化するためにつくられた治具
 煩わしい人の管理を行わないで、発注元のQ,C,Dを満足させることが可能であればどうだろう。プログラムや段取り手配など、どうしても人手をかけなければできない作業だけを事前に済ませ、材料の供給・搬出を自動化、セルシステムやベンディングロボットで実加工を行うことで週休4日というフレキシブルなシフトで加工を実現。そんな夢のような働き方をしている板金工場が東海地方にあると聞いて、取材に訪れた。

4,000坪の敷地に3棟の建物、従業員はたったの2名
昨年導入したデジタル電動サーボプレスSDE-2025昨年導入したデジタル電動サーボプレスSDE-2025
 名古屋から電車で1時間20分ほどの地方中核都市にある工場(取材先の要望で社名、住所は掲載できないので仮に「A社」とする)を見てまず驚くのが敷地と工場の広さ。大手電機メーカーの工場が隣り合わせで建つ本社工場は4,000坪の敷地に600坪の工場、200数十坪はあると思われる金型などを保管する倉庫、簡易倉庫1棟の3棟で構成されている。600坪の工場は天井も高く、大型の天井走行クレーンが設備されている。工場入り口近くにはアマダのベンディングロボットBM-100が4台、それぞれがFBD3 -5020RとFBD3 -8020Rで構成される4台のEMZ-3510NTが黙々と稼働するベンディングマシンと連動して稼働できるようになっている。その奥には1989年に導入されたパンチングマシンCOMA-567+L/UL-510と、今年1月に導入されたばかりのパンチングテイクアウトローダーセルEMZ-3510NT+AS-48RM+ULS-48RM+TKが稼働している。さらにその奥には20台以上の機械式プレス・油圧プレスが並び、出口に近いところには昨年6月に導入したデジタル電動サーボプレスSDE-2025が並んでいる。ところが、それらの設備を操作する作業者の姿はない。電気代を節約するために、広大な工場全体を点灯するのではなくスポット照明で作業するので、稼働中の機械だけは見えるが、停止した機械の周辺は暗く、本当にここが板金工場なのかと驚く。...

つづきは本誌2009年3月号でご購読下さい。