〜特集:「板金業界−不況の時こそ、千載一遇のチャンス」〜

不況のさなかに新鋭設備を導入
ピンチをチャンスに切り替え事業を拡大

楠精器(株)



小林春生会長小林春生会長
小林一裕社長小林一裕社長
 自動券売機やプリペイドカード読取機器、カラープリンターなどの部品を受注・製造する同社は昭和26年に小林春生現会長の義父によって創業された。2代目の小林会長が入社した頃は手板金加工の時代だったが、それから57年、3代目を継承した今年40歳の小林一裕社長が会長の片腕としてデジタル化を加速させ、新鋭マシンとITをツールにハイテク板金工場へと変貌。社長就任に併せ、アマダのパンチ・レーザ複合マシン、EML-3510NT+RMP-48M+TK+MARSが導入された。

24時間・夜間連続稼働によって生産性を大きく伸ばしたEMZ-3510NTP24時間・夜間連続稼働によって生産性を大きく伸ばしたEMZ-3510NTP
SheetWorksで作成した板金モデルSheetWorksで作成した板金モデル
ユニパンチプレスがきっかけ
 昭和49年にアマダのユニパンチプレス、プレスブレーキ、コーナーシャーを導入した。小林会長は「プレスによる量産加工か板金か、進むべき方向に悩みましたが、ユニパンチプレスなどの導入で精密板金加工へとシフト。これが当社における近代化の幕開けでした」と語る。
 昭和53年にパンチングマシンVELAUを導入。「私がGコードを手組みして紙テープを作成していました。当時はまだNCで制御できるマシンがあまり普及していなかったので良い仕事に恵まれました」。...

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