〜SHEET NOW〜

60歳過ぎからネットワーク化を
推進するためにPCに取り組む




工場に隣接した自宅でPCに向かう菊池勝男会長工場に隣接した自宅でPCに向かう菊池勝男会長
 前号では、73歳で3次元CADを使いこなす城東電機産業(株)の城田孝社長を紹介したが、今回は今年79歳になる(株)新川崎製作所の菊池勝男会長にご登場いただく。菊池会長は昭和50年頃からコンピュータを工場経営に活用することを考えはじめた。試作板金に適応させる目的で導入したワイヤ放電加工機用のNCデータを作成するために、Gコードを手組みで作成するNCテープ自動作成機からキーボードに触れるようになった。それ以来、オフコンを使った見積りシステム、生産管理システムなどを相次いで導入、カスタマイズされたソフトを運用して、見積りから受注・出荷処理、財務会計処理の簡略化を推進、今も手が空けばPCの前に座る「好奇心」溢れる79歳だ。

事業を拡大
Dr.ABE_Bendによる曲げシミュレーションの画面(アマダ提供)Dr.ABE_Bendによる曲げシミュレーションの画面(アマダ提供)

平成8年に導入したベンディングマシンFBDV -1253LDで曲げ作業を行う平成8年に導入したベンディングマシンFBDV -1253LDで曲げ作業を行う
 ATM、情報処理機器、複写機などの事務用機器メーカーなど毎月40社前後と取引をする同社は、菊池会長が昭和28年に個人会社として同地で創業した。その頃から川崎近在の大手FA、OA、コンピュータ、複写機メーカーからプレス板金部品の試作を受注するようになった。設備はベンディングマシンやハンドプレス、ユニットパンチプレスなどで、しばらくして試作用としてワイヤ放電加工機というNC工作機械を導入した。その後、3台あるユニパンチプレスの位置決めをNC化するレトロフィットをしてもらって自動化を推進するようになった。昭和50年代前半にパンチプレスVELAをアマダから導入、新しい仕事に取り組み、 仕事も順調に推移した。
 昭和57年に、会長の故郷である岩手県花巻市にリピートなどの量産品を中心に生産する花巻工場を建設し、地域の活性化にも貢献した。...

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