年頭所感
世界が「CHANGE」の時代へ、鍛圧機械も「CHANGE」
社団法人日本鍛圧機械工業会 会長 鈴木康夫




鈴木康夫会長鈴木康夫会長
 新年あけましておめでとうございます。謹んで新春のお慶びを申し上げます。昨年は工業会の運営に格別のご協力とご支援を賜り厚く御礼申し上げます。今年も鍛圧機械産業と会員の発展に寄与できるよう会員各位の知恵を寄せ合う活発な工業会活動を通じて成果を出していきたいと存じますので、引き続き積極的なご参加とご支援ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
 昨年の鍛圧機械需要は上半期は高水準を維持したものの、米国金融危機の深刻化にともなう世界経済の混乱は昨年10月以降、極端なショック状況を示し全く別のステージに入ったような錯覚に陥る状況となっております。しかしこれは各企業が一斉に足下を固め次の飛躍に備え出した結果だと思っています。いつまで続くかはまだ不透明ですが「MFTokyo2009 プレス・板金・フォーミング展」(10月に開催)までには再び成長への歩みを始めると思っています。中心は中国をはじめとするBRICs諸国と立ち直った欧州・米州になろうかと思われ、やはり輸出が中心になっていくでしょう。しかし円高もあり従来商品の競争力は大きく減退し、新しい提案をお客さまにしていかないと国内は市場縮小・海外は円高で競争力減退に陥りやすいと考えます。
 米国のオバマ新大統領ではありませんが「CHANGE」こそ、時代を生き抜くキーワードと考えています。当工業会は25年間続いた「社団法人」から「一般社団法人」への変更を内閣府に申請いたしました。許可は年央頃かと思われますが、これにより法律に基づいた「会員による工業会の※ガバナンス」が確保され、「多数の会員の意向による自由な工業会活動」により、新たな時代を切り開くことになります。
 そして今年のビッグイベントの1番打者は機械業界初の「エコマシン認証制度」の発足でしょう。「産業ビジョン」が打ち出した地球環境に優しい機械の開発こそ、あらゆる国々に歓迎され、どうせ投資するならエネルギー消費の少ない機械となるでしょう。サーボプレスを中心として革新的機構を組み込んだ機械が対象となり、審査を経て順次認定となり認証マークが付与されます。
 そして4番打者は10月に初めて開催される「MF-Tokyo 2009 プレス・板金・フォーミング展」となるでしょう。工作機械展とは別の鍛圧機械(プレス機械+板金機械(レーザ切断機・プラズマ切断機含む)+フォーミングマシン) の専門見本市は世界の流れとなっており、時代の要請に合った形でご来場のお客さまと真剣に加工法の提案をできるように日本塑性加工学会のご協力やその他工業会のご支援を戴きながら、全会員が参加できる展示会になっていくと思い、ここでも「CHANGE」がキーワードになると思います。
 現況にめげるな!自ら「CHANGE」し、新しい時代へともに歩んでいきましょう。
 最後になりましたが、会員各位におかれましては良い年でありますよう祈念申し上げますとともにますますのご繁栄とご健勝をお祈り申し上げます。