〜特集「構造変化に対応する板金業界」〜

家族が一致団結してLC-F1NT、AC-255NTを使いこなす
長女がプログラム、長男が操作を担当

鍛治修鉄工



創業は大正12年
阿部 修社長阿部 修社長
同社のルーツは現在の阿部 修社長(3代目)の祖父が大正12年に「鍛治修」という屋号で農具の鍛冶屋を創業したところまで遡る。現在では、三重県伊勢市にある工作機械メーカーと木工加工機械メーカー2社から発注される板金機械カバーの製作を中心に、制御盤などの筐体板金からレーザマシンを使ったジョブショップ的な仕事まで幅広く受注している。
同社が板金工場として大きく飛躍したのは、平成2年にパンチングマシンPEGA-357をライン仕様で導入してからのこと。「親父(2代目社長)が突然パンチングマシンを導入すると言ってライン仕様で導入したので私もびっくりしました。当初こそ“所帯に合わない”と思いましたが、このラインを入れたことが発展の端緒になり、やはり設備力を備えているところに仕事が出てくるということを痛感しました」と阿部 修社長は語る。

モノコックカバーへの対応
AC-255NTによりブランク加工を行う
AC-255NTによりブランク加工を行う
工作機械、木工機械カバーを製 作する中で次第に課題となってきたのが製品の大型化とブラケット、ステーといったカバーを補強する部材の加工。工作機械も年々ライン仕様が増え、標準的なカバーから、発注元の要求する仕様に合わせて取り付け穴の位置や切り欠き寸法、形状が異なるカバーが増えていった。また、組立工程を考えると、外板自体が強度部材となって、骨組みを簡素化することができる“モノコック構造”が取り入れられるようになってきた。構造変化に対応する板金業界しかし、モノコック構造でつくられたカバーは一般的に断面形状が丸みを帯びるのが特徴。一方で、機械カバー自体もデザイン性を考え、R形状が採用されるようになり、板金加工としては精度的にも難易度が高くなっていった。歩留りを考えると5´×10´材から加工した方が効率的 な製品が増えてきた。

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