〜特集:「構造変化に対応する板金業界」〜

ダクト関連製品の販売推進
シートメタル級の精度で得意先拡大

共和工業(株)



小和田弘彦代表取締役社長小和田弘彦代表取締役社長
 同社の主要な事業の1つは、ビルや公共施設、工場、商業施設などの空調設備の各種ダクト工事(設計・施工)。もう1つは製造・販売(各種角ダクト、スパイラルダク、フード、フィルターケーシング、鋼材加工、プレス製品)などを主業務としている。工場の拠点はいわき本社・工場(ダクト類、シームレスパイプ、鋼材加工など)と仙台工場(厨房用ステンレスフード、ウェザーカバー、フィルターケーシングなど)、宮城工場(スパイラルダクト、フレキシブルダクトなど)があり、営業所は仙台、郡山、会津の3カ所にあり、工事と販売を行う。商圏は東北6県と関東から名古屋までの広範囲におよぶ。

内製化を検討
EMZ-3610NTがスケッチ材を加工していくEMZ-3610NTがスケッチ材を加工していく
HDS-1303NTで小物曲げ作業HDS-1303NTで小物曲げ作業
同社は昭和62年に現会長の笹沼匠氏が福島県いわき市でダクトの製 作・施工をする会社として創業。平成2年、同市内に工場を新築・移転、平成4年に宮城工場新築。平成10年に本社工場を現在地に新築・移転構造変化に対応する板金業界した。今回は業務用フード、ウェザーカバーなどの生産と据付、既製品の販売を主業務とするKSC事業部(仙台工場)に小和田社長を訪ねた。ヘッドハンティングで誘われて来た小和田社長の経歴は異色。かつては、同社に材料を卸す商社マンとして出入りしていた。そんな小和田社長の人となりや営業手腕を現会長に買われ、入社を要請されたいきさつがある。「この業界の仕事は、ゼネコンからサブゼネコンへ、サブゼネコンから我々へ降りてくる流れです。そしてこの業界のほとんどは角ダクト(従来のはぜ式)を自社で製造しています。しかしそれ以外の溶接製品やプレス製品、スパイラルダクトなどはメーカー、商社に依頼発注しているのが現状です」。その外注部分の内作と付加価値をつけた仕事を模索していく。

内製化に欧州製シートメタルマシン
施工図より必要なダクトを製作、製作不可能なモノを外注に出す。「完成したモノを施工現場まで運んで据え付けるだけの仕事を、もっと川上から取り込めないか、と考え内製化を検討してきました...

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