〜Technical View〜

脱脂処理
― 塗装、メッキ前に必須の工程




脱脂処理を行うDASSY-400脱脂処理を行うDASSY-400
 脱脂処理とは、金属表面の錆の発生を防ぐために塗布される防錆油、プレス成形時に塗布されるプレス油といった油脂性物質を、塗装、メッキ前に除去するための処理である。油脂分の種類によって、処理方法は異なる。塗装前の材料は、アセトンなどの有機溶剤を用いて表面を綺麗に拭き上げ、塗膜を弾く油脂成分を除去する。自動車の部分塗装を行う場合には、ガソリンがよく用いられる。 自動車ボディーの小傷を消すためのタッチアップペイントなど、個人的に塗装を施す場合には中性洗剤を用いても良いが、有機溶剤やガソリンと違って乾きにくいので、塗装前によく拭き取って十分に乾燥させる必要がある。脱脂工程を省いた塗装は、経年による剥離が異常に早かったり、塗装した時点で「弾き」が起きて見苦しい塗肌になったりするので、塗装前の脱脂工程は必要不可欠となっている。同様に、一般の電気メッキではアルカリ脱脂、電解脱脂を組み合わせた処理が一般的に行われている。...

つづきは本誌2009年1月号でご購読下さい。