〜2009年新春アンケート調査〜

景気の悪化予測が7割を超えるが、
5社に2社は設備投資の計画ありと回答
海外との競争に勝つには品質と価格



1. 2009 年の国内景気の見通し(%)1. 2009 年の国内景気の見通し(%)
 サブプライム問題に端を発した信用収縮は国際金融経済を破綻に追い込み、世界経済は世界同時株安による世界恐慌の淵に立たされている。国内経済も株安と円独歩高による為替の影響のダブルパンチによって、自動車などの輸出関連産業を中心に業績に大きな影響を受けている。特にトヨタ自動車が9月中間決算で1兆円の大幅減益を発表するなど、2008年下期から景気は後退局面へと向かい、2009年は年間を通して厳しい状況が見込まれている。民間エコノミストの多くは、景気回復は2009年後半から2010年以降という見方を示している。
2. 景気回復のポイントは何ですか(%)2. 景気回復のポイントは何ですか(%)
 輸出依存度の高い自動車業界では、向こう2年間は新規の設備投資を手控える傾向にある。自動車業界に売上の30%を依存する工作機械業界では78カ月続いた受注の伸びが止まり、10月の受注が前年同期比で40%以上も落ち込むなど、受注環境は急激に悪化している。また、世界同時不況は経済のインフラ基盤が脆弱な新興国市場にも大きな影響を与えており、これまで好調が続いていた新興諸国の社会基盤整備のための設備投資が中断を余儀なくされ、工作機械同様に右肩上がりで生産を拡大してきた建設機械などの生産見通しにも大きな狂いが生じている。また、経済の停滞によって物流が滞ることで、世界的に不足すると言われてきたバルク船を中心とする船舶数にも不足がなくなり、好調だった新造船建造需要にも一服感が出始め、好調業種といわれてきた建設機械、造船などの業種にも翳りが生じている。...

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