特集2

工程統合・複合加工による合理化

ファイバーレーザ複合マシンLC-C1AJ 導入―仕事が来るジンクスを実証

地の不利をIT化と設備力でカバー

楠精器 株式会社

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画像:ファイバーレーザ複合マシンLC-C1AJ 導入―仕事が来るジンクスを実証2015年3月に導入したファイバーレーザ複合マシンLC-2512C1AJ+ASR-2512NTK

新緑まばゆい伊勢道を訪なうのは2009年以来。前回はリーマンショックによる景気落ち込みで苦しむ中、パンチ・レーザ複合マシンEML-3510NTを自動倉庫MARSに連動させて導入。それとタイミングを合わせるようにプリンタ関連の仕事を受注し、不況からの脱出に一役買った、という嬉しい話が聞けた。

今回は、この地域では初となるファイバーレーザ複合マシンLC-2512C1AJ+ASR-2512NTKの導入目的と効果を聞いた。

画像:ファイバーレーザ複合マシンLC-C1AJ 導入―仕事が来るジンクスを実証小林一裕社長

仕事の移り変わり

同社は、小林一裕社長の祖父が1951年に県内の電気機器製造メーカーの協力会社として楠工作所を創業。1967年、現在地に移転、そして現会長の小林春生氏が入社する。1974年にユニパンチプレス、プレスブレーキなどを導入し、精密板金加工への道筋をつけ、1978年にはNCタレットパンチプレスVELAⅡを導入。1986年には小林春生会長が社長に就任、1989年に楠精器㈱を設立し、1990
年にパンチ・レーザ複合マシンAPELIOによる自動無人加工システムを導入。2003年、2007年と工場を拡張し、2008年には3代目社長に小林一裕社長が就任。それ以来、小林社長は弟の小林晃常務と力を合わせ、新鋭マシンとITを融合したデジタル板金工場に仕立てていった。

およそ6年振りにお会いした小林社長は、以前と変わりない若々しい風貌でありながら、たたずまいから風格が感じられるようになられていた。

開口一番、「事業分野の分布図が変わってきました。以前は、大手重電メーカーの三重工場から受注していた多機能型インバータの部品関連は当社の柱の事業でしたが、最近は数%くらいに減り、その代わりに貨幣処理機の部品が約20%まで増えてきています。創業以来のお客さまから受注するプリンタ関連も20%くらいになり、鋼製家具メーカー関連の仕事が10%にまで増えています」。

「従来のお客さまを大切にしながら、横に広がる仕事へとつなげ、間口を広げることも考慮しています。お客さまからは設計も含めたVA/VE提案を求められています。2005年に導入した3次元ソリッド板金CAD SheetWorksで2次元データを3次元モデル化して、設計提案できるようにしたい。また、今後は将来性のある食品関係、医療関係にも力を入れていきたい」と小林社長は話し始める。

画像:ファイバーレーザ複合マシンLC-C1AJ 導入―仕事が来るジンクスを実証左:ベンディングロボットシステムASTRO-100NT+ASTROMP-20+HDS-1030NTR/右:ASTRO-100NTで曲げ加工した製品

会社概要

会社名
楠精器 株式会社
代表取締役
小林 一裕
住所
三重県鳥羽市船津町榎谷1371-15
電話
0599-25-3591
設立
1989年(1951年創業)
従業員
25名
事業内容
情報・通信機器、プリンタ部品、自動券売機、貨幣処理機部品、産業用インバータ機器
URL
http://www.kusunoki-seiki.co.jp/

つづきは本誌2015年7月号でご購読下さい。

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