〜Sheetmetal World〜

「第13回 中国国際工作機械展覧会」(CIMT 2013)開催 中国経済の“構造変化”“アップグレード”に貢献するハイエンドな出展傾向

自動化・知能化・省エネがテーマ――レーザマシンは70%以上がファイバーも、安全面はこれからの課題



4年連続で生産高世界一の中国の工作機械産業
アマダのACサーボ駆動のパンチングマシンEM-3510ZRB。下部タレットが上下し、非加工時にはテーブルの下に隠れるフルフラットテーブルで裏キズのない高品質加工を実現するアマダのACサーボ駆動のパンチングマシンEM-3510ZRB。下部タレットが上下し、非加工時にはテーブルの下に隠れるフルフラットテーブルで裏キズのない高品質加工を実現する
4月22日から27日までの6日間、中国・北京市の中国国際展覧センターで、中国机床工具工業協会が主催する「第13回中国国際工作機械展覧会」(CIMT 2013)が開催された。
CIMTは中国最大の国際工作機械展示会で、1989年以来、隔年開催されており、世界4大工作機械見本市のひとつに数えられている。
主催者である中国機床工具工業協会の概算では、2012年の中国の工作機械消費額は382億8,000万ドル、生産額は273億7,000万ドル。消費額は11年連続、生産額は4年連続で世界一となっている。2012年に入り、中国では工作機械生産額・消費額ともに伸びが鈍化しているが、それでも世界の工作機械消費額の1/3を占め、世界で最も活気あふれる工作機械市場であることに変わりはない。CIMTでは会場内の展示スペース12万6,000m2に、国内外から千数百社の企業が出展した。

“ 量”から“質”へ――自動化・知能化を推進
高精度な曲げ加工を実現するアマダのハイブリッドベンディングマシンHG-8025。コントローラがユニバーサルデザインになっており、作業者の体型や利き腕に応じて簡単に変更できる高精度な曲げ加工を実現するアマダのハイブリッドベンディングマシンHG-8025。コントローラがユニバーサルデザインになっており、作業者の体型や利き腕に応じて簡単に変更できる
11年連続で消費額世界一となった中国の工作機械市場だが、ハイエンド・ミドルレンジ・エントリーというピラミッド型の商品ラインナップに当てはめると、50%以上がエントリーモデル。NC化をはじめとするデジタル制御された工作機械の市場は、産業の高度化が進むことによって成熟していくので、今後は「“量”から“質”への転換」が発展課題となる。
中国机床工具工業協会の呉泊林ウー・ボーリン常任副理事長は「中国は工作機械を独自生産できるようになったが、“質”の向上にはまだ時間がかかる。中国の工作機械業界は変革の時代を迎えており、産業構造の調整、製品のアップグレードが必然の流れ。科学技術のイノベーションを原動力とし、自動化・知能化を進め、デジタル制御された工作機械の市場における競争力を強化しなければならない」と語った。...

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