特集 〜成長が期待される医療機器分野の板金〜

得意先から" No.1サプライヤー"に認定

ファイバーレーザ溶接機導入で品質向上を目指す
医療機器分野の拡大も視野に

株式会社 佐藤医科器械製作所



ステンレス加工と単品生産に注力
代表取締役社長の佐藤和雄氏取代表取締役社長の佐藤和雄氏取
(株)佐藤医科器械製作所は、計量器や医薬品製造機器、医療機器分野の仕事を主に、ステンレス加工に特化した板金サプライヤー。
1907年(明治40年)に京都市内の二条城近くで、開業医向けの医科器械の製作を主とした工場を個人創業し、今年で創業106年。1962年には、(株)佐藤医科器械製作所へと株式改組。1982年には、3代目となる現社長の佐藤和雄氏によって現在地に移転。移転当初は従業員数3名からのスタートだった。
佐藤社長は「1968年ごろ、現在もお取引をさせていただいている計量器メーカーのお客さまから、ステンレス加工を手がけていた当社に、比較的簡単なシュートの製作を依頼されました。移転した翌年の1983年には、アマダ製のNCタレットパンチプレスを導入。敬遠されがちな単品生産の案件を率先して手がけてきました」と語る。以前より単品生産に注力していた同社は、板金業界全体が多品種少量生産への対応を求められるようになってからも、問題なく対応できたという。

医療機器分野に参入
ファイバーレーザ溶接加工されたステンレス製のホッパーファイバーレーザ溶接加工されたステンレス製のホッパー
同社の売上比率は現在、計量器・包装機・X線検査装置関連が約90%、医薬品製造機器・医療機器関連が約10%となっている。
メインの得意先メーカーは、食品業界向けの計量器・包装機・X線検査装置などを主製品に持つ。その中で同社は、食品製造現場で食品が直接触れるホッパーや、検査装置の板金部材の製作を任されており、得意先からの信頼が厚い。
また一昨年の夏ごろ、同社のWeb サイトを見た医薬品メーカーから試作を依頼され、その試作品が高く評価されたことで取引が始まり、医薬品分野への参入も果たした。
食品用計量器や分析機、医薬品製造機器、医療機器の業界は、安全・衛生面から高い品質管理を要求される。...

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