特集 〜成長が期待される医療機器分野の板金〜

成長戦略の柱としてオールジャパンで産業育成

グローバル競争でQ,C,D対応が厳しさを増す



拡大する医療機器の世界市場
主要産業の2015年の世界市場規模と2011年から15年までの4年間の成長率各種資料から編集部が作成(1ドル=78円、1ユーロ=1.26ドルで換算)主要産業の2015年の世界市場規模と2011年から15年までの4年間の成長率
各種資料から編集部が作成(1ドル=78円、1ユーロ=1.26ドルで換算)
世界の医療機器市場は、先進国の高齢化と新興国の経済成長で着実に拡大している。
みずほコーポレート銀行の調べによると、世界の医療機器市場は、2015年には3,109億ドルに達し、2010年と比べて25%超拡大する見込み。中でも中国・インドが牽引するアジア地域の市場は、2010年比で1.5〜2倍に成長すると見られている。
しかし、世界市場における日系メーカーのシェアは決して高くない。売上高の規模でみると、ジョンソン&ジョンソン(米国)、シーメンス(ドイツ)、GEヘルスケア(米国)、メドトロニック(米国)、バクスター(米国)、フィリップス(オランダ)といった欧米のグローバルメーカーが売上高100億ドル超で上位を独占している。その一方、日系メーカーはオリンパスや東芝、テルモなどが売上高40億ドル台となっている。
医療機器は機種によって市場が細分化されているため、売上高の規模と機器ごとのシェアは直結しない。画像検査装置の分野では日系メーカーも健闘している。とはいえ、新興国で進む病院建設などの支援を含む官民一体の取り組みで先行する欧米メーカーの後塵を拝しているのが実態だ。...

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