経済自由化から21年─躍進著しいインド(3)
自動車から金融サービス、農園まで経営するコングロマリットの傘下企業 TI Metal FormingのK.R.Srinivasan副社長(左)と、親会社であるTube Investments of India Ltd.のR.Natarajan副社長(右)
TI Metal Forming はMurugappaグループの傘下企業。チェンナイに本社をもつMurugappaグループは、自動車部品製造、エンジニアリング、研磨剤、金融・保険サービス、繊維、建設、農園など28の事業を手がけるコングロマリットだ。インド国内に13カ所の製造工場を持ち、グループ全体の従業員総数は3万2,000名におよぶ。 主要なグループ企業だけで7社。その中のひとつがTI Metal Formingの親会社にあたるTube Investments of India Ltd.で、冷間プレス加工技術を活用し、自動車・自転車業界で使われるチューブ、金属プレス部品を製造している。 Tube Investments of Indiaの一角 インド国鉄(IR)向けの車両側構体の外板は、レーザマシンで外周加工を行う(Kakkalur工場)
Tube Investments of Indiaは、(1)自転車部品を製造するTI Cycles of India、(2)チューブの加工を行うTube Products of India、(3)冷間プレス加工による自動車部品製造を行うTIDC India、(4)自動車のドアフレームをロールフォーミング加工で製造するTI Metal Forming――4つの事業会社で構成されている。同社の事業分野は大きく3部門に分かれており、2012年3月期の売上高は、「自転車関連事業」が128億ルピー(約182億円、1ルピー1.42円換算)、「エンジニアリング事業」が144.9億ルピー(約206億円)、「冷間ロール成形部門」が85.9億ルピー(約122億円)。前年同期比では、それぞれ26%、22%、12% の2ケタ成長となっており、高い伸び率で事業が拡大している。 冷間プレス加工技術がコア技術 今回訪問したTI Metal FormingはTube Investments of Indiaの子会社で、「(4)自動車のドアフレームをロールフォーミング加工で製造する」事業会社。冷間ロール成形加工技術が進んでおり、インドのパイオニア企業として評価が高い。... つづきは本誌2012年11月号でご購読下さい。 |