変種変量生産に対応し、市場を拡大する複合マシン

ACIES×2台+ASTRO×2台の自動化ラインを立ち上げ
“自動化・無人化・ロボット化”による変種変量生産への対応がカギ

岡田鈑金 株式会社



複合マシンへの要求の高まり
代表取締役の増田道造氏代表取締役の増田道造氏
「私の想像を上回るスピードで、複合マシンに対する世の中の要求が高まってきたことを痛切に感じています」と代表取締役の増田道造氏は語る。
同社は昨年、これまで加工テーブルと同じパスライン上にあった下部タレットをテーブル下部に埋め込み、テーブル面を全面フラットにした、まったく新しい発想のパンチ・レーザ複合マシンACIES-2512T(金型ストレージとマニプレータ付き)を導入。今年2月には同型機の2台目を追加導入し、ブランク工程の主力として運用を始めた。「以前は、レーザが動いている間はパンチングが止まってしまう複合マシンの特性をデメリットと捉える発想もありました。しかし今では、レーザマシンとパンチングマシン間の横持ち作業の工数削減、つかみ換えがなくなることによる加工精度の向上、2次加工の工数削減、裏キズレスによる品質向上といったACIESのメリットが、こうしたデメリットを帳消しにしてくれます」。

「10年に1度」の大規模設備投資
稼働サポートシステムvFactoryにより工場の稼働状況がひと目で把握できる稼働サポートシステムvFactoryにより工場の稼働状況がひと目で把握できる
同社は1988年まで東京都大田区で操業しており、中小製造業が集積する同地の立地条件を活かして、専門性を活かした独自のモノづくりネットワークを構築。このネットワークを駆使することで、試作・開発をはじめとする単発・短納期の仕事から、プレスによる量産加工まで幅広く対応し、パーツ加工から完成品製作まで一貫対応できる体制を築いてきた。
1988年に完成した茨城工場では、設計・試作・板金・プレス・洗浄・塗装・シルク印刷・組立配線までの一貫生産体制を実現する“ミニ大田区”を構築。現在では敷地面積1万坪、工場建坪3,500坪、社員120名超の中堅企業へと成長した。...

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