見所はファイバーレーザ
今回の見どころのひとつは、次世代レーザ技術として期待されるファイバーレーザの動向だ。ファイバーレーザはCO2レーザと比べてエネルギー効率が高く、(1)高品質・高効率な加工が可能なこと、(2)CO2レーザと比べて1/2〜1/3の消費電力で済む省エネ性能、(3)伝送系にミラーを使わずメンテナンスの負担を軽減すること――などの点で注目されている。
出展各社のブースでは、ファイバーレーザを搭載した加工マシンや発振器などが多数展示されており、最新技術のPRを積極的に行っていた。
特に1kW以下の低出力帯の機種の出展が目立っていた。ファイバーレーザ発振器を出展していた企業は、日本からはミヤチテクノス、古河電気工業など、海外勢としてはトルンプ、ロフィン・バーゼルジャパンなど。また、中国・上海で開催された「LASER World of PHTONICS CHINA」に出展していた中国の発振器メーカー・武汉锐科光纤激光器技术(Raycus)が、出力500Wのファイバーレーザ発振器「RFL-C500」を初出展し注目された。
一方、ファイバーレーザ発振器を搭載した加工マシンは、豊田通商がIPGフォトニクス製の発振器を搭載し最大出力20kWまで対応するファイバーレーザ加工機「KR60HA」を、ミヤチテクノスが出力1kWのファイバーレーザ溶接機「ML-6810A」を、澁谷工業が出力400Wのファイバーレーザ加工機「SILAS SPF3907」を展示し実演加工を行っていた。...