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BCP/BCM
BCP/BCM の国際規格ISO22301 は 今年中に正式発行予定



BCP の策定状況/帝国データバンクのアンケート調査(2012 年3 月公表)BCP の策定状況/帝国データバンクのアンケート調査(2012 年3 月公表)
国際規格ISO22301 の正式発行が迫る
本誌でも何度か取り上げてきたBCP(事業継続計画)、BCM(事業計画マネジメント)――災害や事故などの予期せぬ出来事の発生時、従業員の安否確認や限られた経営資源で最低限の事業活動を継続、もしくは目標復旧時間以内に再開できるようにするために、事前に策定される行動計画――の最新動向を紹介する。
今年2月、ISO(国際標準化機構)よりBCPの国際規格ISO22301のFDIS(最終国際規格案)が公開され、発行の可否を問う投票が2カ月のあいだ行われてきた。そして4月3日に可決されたことにより、「ISO22301」が正式発行されることとなった。発行予定時期は、順調にいけば今年中になる見通しだ。

ISO22301 がBCP 策定を後押し
ISO22301は、全10章からなる「要求事項」で構成されている。ISO22301はISO9001やISO14001などと同様、第三者認証を受ける必要がある。「要求事項」に適合していれば合格となり、登録証が発行される。
日本では(財)日本情報経済社会推進協会が中心となり、BCP/BCMの第三者認証のあり方を検証する適合性評価制度を実施している。その審査規格として使われているのが英国の規格である「BS25999−2」で、日本国内ではすでに30社程度が認証を取得している。
今後のサプライチェーンの動向をみると、3.11東日本大震災で混乱した経験を踏まえ、発注側がサプライヤー側の供給・対応能力などについて再評価を行い、調達先の検討をする取り組みが、ますます進んでいくことが予測される。それにともない、今後はISO22301の取得の有無やBCP/BCMへの取り組みが、サプライヤー選択のひとつの判断基準としてクローズアップされることが考えられる。ISO22301の正式発行によって、サプライヤー側でもBCP策定の動きが加速する可能性は十分にある。...

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