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FO - MII RIを使い、角パイプの加工領域を拡大
技能検定1級の多能工社員が得意先に個別対応でCS 向上

株式会社トヨコー



17歳で立身独立
レーザマシンFO-MII RI 3015 の前に立つ戸田啓二社長(左)と 戸田登志勝会長(右)レーザマシンFO-MII RI 3015 の前に立つ戸田啓二社長(左)と 戸田登志勝会長(右)
「中学を出て1年間職業訓練校へ行き、1年3カ月会社勤めをしてから、市内中村区の住宅の軒下で溶接の仕事を創めました。若いので自己資金は少なく、親戚からお金を借りて、最小限の設備をそろえ、その3年後には、西区に住居兼工場を建て、1975年に工場を移しました。主に建築金物、鉄骨関連の仕事をしていました」と戸田登志勝会長。
「板金関連に進んだのは、現在地へ来て10年目の頃です。きっかけはアマダの営業マンが訪ねてきてシャーリングを導入し、同年にベンディングマシンも設備したことです。これで『切って曲げてまではできるようになった』と営業マンに話すと、『板金をやるには切って曲げては当たり前。これからはパンチングを入れないと』と進言され、パンチングプレスOCTO-344を導入、板金加工へと進むようになりました。1985年から平成に入る頃まで、製缶と板金は半々くらいでした」。

FO-MII RI 3015 のパイプインデックス装置部分FO-MII RI 3015 のパイプインデックス装置部分
親戚が機械関連の仕事をしており、そこからフレームなどの仕事をもらい、また、知人の紹介で金物関係の仕事が拡がっていった。鉄骨はオイルショックなどの時に底を見た。材料費が70%、加工賃30%という割に合わない仕事も、材料費を支払うために請けていかなくてはならない、という自転車操業の時期も経験した。
現在の得意先は愛知県小牧市の周辺。営業職は置かず得意先からの紹介や、地元の鋼材商社からの紹介が中心。鋼材商社2社と取引をしており、それぞれユーザーが1,000社くらいあり、同社には200社ほどの仕事が回ってきている。200社のうち、リピートで来るのが40〜50社程度。リピート率は20%、新規が80%という割合になっている。小牧市周辺には工作機械関係、自動車関連の設備関連メーカーが多数あり、そうした得意先からもロット1〜100個程度の仕事を受注している。
「バブル崩壊の頃はひどかったです。仕事はあっても値段は下がる一方で、リーマンショックの時も売上40%ダウンという憂き目を見ました。一昨年頃から工作機械は順調に回復して来ましたが、価格は下がったままの状況で、売上もピーク時から20%くらいダウンしたままです」。...


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