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自社ブランド製品 「ガンロッカー」を開発
テクノロジーとテクニックの融合
"板金コンシェルジュ"として提案営業を推進

株式会社 富c



自社ブランド製品「ガンロッカー」を開発
代表取締役社長の近藤武也氏代表取締役社長の近藤武也氏
(株)富cは2008年に自社ブランド製品第1号のガンロッカー(猟銃保管庫)「Cカステロastello」を開発し、メーカーとしての第一歩を踏み出した。2011年9月に代表取締役社長に就任した近藤武也氏は自社ブランド製品を開発した目的を次のように語っている。
「ガンロッカーの開発は、創業者(近藤富夫氏)と前社長の2人が脱下請けを目指し、並々ならぬ熱意を持って進めてきた事業です。開発の背景には、2007年末に長崎県佐世保市で発生した散弾銃乱射事件により、猟銃やクレー射撃用散弾銃の管理が厳格になるだろうという考えがありました。また、ガンロッカーであれば、当社がこれまで売上金入金機(SD機)の保管庫や、美術館・博物館・百貨店向けショーケースの製造で築き上げてきた防犯性の高い精密板金筐体のノウハウを最大限活かすことができます」。

2011年8月に導入した工程統合マシンLC-2012C1NT がQ,C,D 向上に貢献2011年8月に導入した工程統合マシンLC-2012C1NT がQ,C,D 向上に貢献
神奈川県が主催する『中小企業新商品開発等支援事業補助金』(2008年度)の対象事業として同社の『生体認証機付強化型猟銃保管庫の開発と販路開拓』事業が認められ、予算の半額を助成してもらい、具体的な開発をスタート。高精度の振動センサーや指静脈認証装置を装備するとともに、同社のノウハウである高い堅牢性を備えたロック機構を採用した。改正銃刀法が施行されるタイミングを逃したこともあって、事業としてはまだまだこれからだが、同社の技術力・開発力を示す製品として、日々の営業活動や展示会などを通じてPRしている。
「特にロック機構の部分は、簡単にはマネできない当社独自のノウハウです。前トビラの両側に複数のかんぬきがあって、取手をまわすと一度にすべてのかんぬきがブリッジする構造で、バールで開けようとしても、からまってしまって開かない仕組みです。今後もこうしたノウハウを活かし、ガンロッカー以外の保管庫の分野で派生的に自社ブランド製品を開発・展開していこうと考えており、現在はマーケティング活動を続けながら、構想を練り上げている段階です」。...


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