〜Sheetmetal World CHINA〜

AMADA中国展2011レポート─II
日中モノづくりセミナー(承前)



日本の生産体制を中国に適用する
アマダの自動化ライン、ベンディングシステムを導入
株式会社 日立製作所 都市開発システム社 生産技術部長 服部好勝 氏


水戸事業所をマザー工場に、中国の広州・上海・天津で昇降機の生産を行う日立製作所 都市開発システム社。生産技術部長の服部好勝氏が、今後の成長戦略と、日中が連携した生産体制強化の取り組みについて語った(2011年12月18日講演)。
※本稿は小誌2月号12〜 17ページに掲載の「日中モノづくりセミナー」の続きとなります。

世界の昇降機の新設市場は「アジアベルト地帯」が牽引
(株)日立製作所 都市開発システム社 生産技術部長の服部好勝氏(株)日立製作所 都市開発システム社 生産技術部長の服部好勝氏
昇降機の市場の動向を説明します(グラフ)。区分としては「日本」「アジアベルト地帯」「その他」と分かれています。「アジアベルト地帯」とは、中国、ASEAN諸国、インド、中東などを含む、日本からアラビア半島までのアジア沿岸部の24の国・地域を指します。「日本」「その他」は横ばいですが、「アジアベルト地帯」は市場規模が伸びている様子がうかがえます。
ビルファシリティマネジメント事業(ビルの監視システム、入退室管理システムなどの建物や設備の総合的管理)は、省エネのニーズが増大しています。当社としては、電力消費量の“見える化”や、エネルギーの削減ニーズに応えようと展開しています。
日本国内での成長戦略は、昇降機部門が、東日本大震災の復興需要を含めた、リニューアル需要の伸張に対応した改修事業の拡大・強化、インバータ化、天井照明のLED化など、消費電力を低減するラインナップを強化していきます。ビルファシリティマネジメント事業では、省エネやセキュリティ製品と連携した「ビルまるごと高付加価値サービス」を提供していきます。

中国の西部地区に工場を新設し、需要増に対応する計画
当社が調査した2010年と2012年の海外の市場動向によると、昇降機需要は、2010年にはアジアで30.5万台、全世界で50万台。2012年の予測はアジアで36.7万台、全世界で57.8万台。世界の需要のうちアジアベルト地帯が占める割合は約60%にのぼります。したがって、今後はアジアベルト地帯にリソースを集中して、事業の拡大を図っていきます。...

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