〜Sheetmetal World CHINA〜

2012年の中国市場を考える
建機・農機など2ケタ成長が持続
日系企業も市場拡大に対応した生産移転を強化



25年前の日本のバブル経済を彷彿とさせるトキメキ
常州市偉泰電子科技(WELL-TECH)の広大な工場内常州市偉泰電子科技(WELL-TECH)の広大な工場内
年明け早々の北京は、1月23日から始まる春節を前に、中央政府や得意先企業の関係者に手土産持参で挨拶に訪れる地方からの人々で混雑していた。道路も渋滞が激しく、普段であればすぐにつかまるタクシーもなかなかつかまらない。氷点下の寒空の下でタクシー待ちをすることもしばしばだった。
ところが、ひとたび戸外からホテルやオフィス、レストラン、ショッピングモールに入ると暖房が十分に効いており、コートなしでも快適だった。レストランでは半袖のセーター姿で食事をする女性客も見られる。電力不足で暖房の設定温度を低めに設定している日本と違って、中国では省エネの意識がまだ低く、ホテルの部屋をはじめ、どこへ行っても設置温度は26℃。室内では寒さ知らずで快適に過ごすことができる。
大半の中国の人々には、設定温度を1℃下げることで、石油換算でどれくらいの省エネ効果があるか、などという考えは浸透していない。

食の豊かさも目立つ
徐工集団(XCMG)のトラッククレーン徐工集団(XCMG)のトラッククレーン
頻繁に中国を訪れていて気がつくのは、レストランで見るメニューが豊かになっていることだ。今回は大公使館が立地し、外国人向けのマンションやアパートが立ち並ぶ「北京・燕莎エリア」の第三大使館区に6 年前に誕生した、国際情緒あふれる「国際美食モール・好運街(ラッキーストリート)」を訪れて食事をしたが、その豪華さには驚いた。全長300m、面積1万5,000m2のエリアの周辺、建物の外側にはイルミネーションが飾られ、光のトンネルができあがっている。
ヨーロッパ調の建物内にはベーカリー、カフェ、中華料理(広東・四川・香港など)、日本料理、韓国料理、イタリアン、アラビア料理まで個性派レストランが軒を連ね、価格もリーズナブル。食事に入った四川料理店は1 階・2階ともほぼ満席。客層は家族連れ、カップル、グループと様々で、味もライト・ミディアム・ホットと辛さをオーダーできるので客の3割ほどは欧米系の外国人だった。店のつくりも中華レストランというよりもカフェに近く、BGM に時折ジャズがかかり、おしゃれな雰囲気だった。子どもにも、おしゃれな服を着せて来店している家族連れもおり、生活の豊かさが見て取れた。...

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