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研究開発力の強化と先進的な設備の導入で躍進
2011年1〜10月で前年通期を突破
グループ総売上、前年比26%増の見込み

江苏通润(トンルン)装备科技股份有限公司



創業5年で株式上場を達成
董事長の柳振江氏董事長の柳振江氏
同社は、2002年に中国商務部の承認を受けて設立され、国家工商総局に登録された外国資本の企業。投資金額は1億元(約12億円、1元= 12.2円換算)で、登録資本金は2億5,020万元(約30億円)となっている。
同社の前身である常熟市龍騰鋼製用品厰は、1997年からツールボックス・キャビネットの製造を始めた。創業当時は、生産ライン2本に塗装ライン1本と100名に満たない従業員で、年間売上が約800万元(9,760万円)程度の規模だった。それが2002年に国家商務部の認定を受けたことで生まれ変わり、現在では総資産が7億4,400万元(約91億円)、年間生産高が8億元(約98億円)という大企業に成長した。
研究開発力の強化に取り組む設計工程。3次元CADで開発・設計を行う研究開発力の強化に取り組む設計工程。3次元CADで開発・設計を行う
董事長の柳振江(リウ・ジェンジャン)氏は「2002年の設立当初から、生産管理体制の効率化を図り、従来型の大ロット生産から多品種少量生産が可能となっています。さらに、最新の工程管理システムやネットワークを活用したモノづくり体制、5S管理の徹底などを行い、効率的でムダのない生産現場を構築していきました。2003 年、当社のこのような生産体制から生み出された製品が評価され、『通润(トンルン)』ブランドとして『蘇州市有名ブランド製品』の称号をいただきました。2004年には、全国の『双優秀』外国投資企業に認定されたことにより、株式上場の指導を受け、経営管理の標準化を図りました。2005年には、中国機械工業連合会から『機械工業管理の先進的なモデル企業』に認定されました。2007年4月には、当社の機械式・暗証番号対応のリモコンロック機構の装備ボックス製品が江蘇省ハイテク製品に認定されました」と2002年以来の成長の足跡を振り返る。
2007年8月に深証券取引所の中小企業ボードで株式上場を果たした後も同社の事業拡大は続き、2009年には配電盤関連の企業を2社買収した。10年の間でこのような急速な発展と成長を経て、ツールボックス・キャビネットなどの板金製品と、高圧・低圧インバータなどの電気製品の生産を事業の2つの柱とし、現在では「通润(トンルン)」ブランドとして定評を得るまでになった。

アマダのマシンを導入、事業拡大に期待を寄せる
パンチングマシンEMZ-3510NTパンチングマシンEMZ-3510NT
同社の発展には、アマダ製のパンチングマシンARIESやAC、ベンディングマシンHDSなどが大きく貢献したという。
「アマダマシンの採用により、生産性を高め、品質・生産量の向上に結び付けることができました。私はもちろん、現場で働く従業員たちも、アマダブランドの最新機種を操作することにプライドを持ち、モチベーションが高く保たれています。昨年の新工場建設の際にも、アマダマシンの導入を迷うことなく決め、レーザマシンFO-MU 3015NTを2台、パンチングマシンAE-2510NTを2台、ベンディングマシン RGを6台導入することに合意しました。近いうちに新工場に到着するこれらの設備は、当社の精密板金事業が大きく飛躍する礎になるだろうと、期待しています」。...

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