〜食の安全・安心を支える厨房機器〜

企業理念「お客さま第一主義」を徹底追求
3,200種を超えるマルゼンオリジナル製品とオーダー品の変種変量生産に対応

マル厨工業 株式会社



企業理念「お客さま第一主義」と「メーカーに徹する」を追求
専務取締役の亀山保博氏専務取締役の亀山保博氏
「マルゼングループの経営理念は、まず『お客さま第一主義』、次に『メーカーに徹する』です。この2 つの理念を追求していこうとすれば、おのずとやるべきことは決まってきます」とマル厨工業(株)専務取締役の亀山保博氏は力強く語り始めた。
今回、取材に訪れたのは、厨房機器業界の大手メーカー・(株)マルゼンの製造子会社、マル厨工業(株)の首都圏工場(埼玉県春日部市)。
首都圏工場は、かつてはマルゼン本体が、2004 年からはマル厨工業が所管していた旧・埼玉工場(埼玉県越谷市)を、2007 年に名称変更とともに移築・移転したもの。マル厨工業は首都圏工場のほかにも、1987 年に操業を開始した九州工場(福岡県八女郡)、1999年に操業を開始した東北工場(青森県十和田市)と計3 つの製造工場をもち、マルゼンブランドのすべての製品を生産している。

マルゼンオリジナル製品の生産を主に行う東北工場と九州工場
ブランク工程の主力、パンチングマシンEMZ-358NT。PDC(金型自動交換装置)・材料棚付きで、自動倉庫MARS と連携し、24 時間運転に対応ブランク工程の主力、パンチングマシンEMZ-358NT。PDC(金型自動交換装置)・材料棚付きで、自動倉庫MARS と連携し、24 時間運転に対応
マルゼンがラインナップしているスチームコンベクションオーブン、洗浄器、ベーカリー機器、コンロ、レンジ、フライヤー、ラーメン釜、餃子焼き機、蒸し器など、3,200 種を超える“マルゼンオリジナル製品”のほとんどは、マル厨工業の東北工場・九州工場で生産している。
東北工場はマルゼンオリジナル製品のメイン工場。自動倉庫MARS が2列並び、それと連携した24 時間稼働のパンチングラインだけでなく、パネルベンダー、ベンディングロボットなども多数設備され、板金工程全体の自動化が図られている。
九州工場でもオリジナル製品の生産が70% 近くを占め、東北工場と同様に自動倉庫MARS、24 時間稼働のパンチングライン、パネルベンダー、ベンディングロボット、ロボット溶接機を設備しているが、東北工場と比べると物量が少ない。そのかわり、ヒーターのようなコア部品を内製したり、CNC旋盤を導入して機械加工まで行うなど、付加価値の高い製品を手がけている。
東北・九州の両工場が量産に対応するために、レベラーやシャーリングを設備して、コイルのカットから行っているのに対し、首都圏工場は“オーダー品”に特化している。

オーダー品に特化した首都圏工場
スチームコンベクションオーブン「スーパースチームエクセレントSSCX-20NU」スチームコンベクションオーブン「スーパースチームエクセレントSSCX-20NU」
3 工場はそれぞれ担当エリアをもっており、担当エリア内のマルゼンの営業所が受注した“オーダー品”の生産にも対応する。具体的には、東北工場が北海道・東北エリア、首都圏工場は北関東から静岡までのエリア、九州工場は愛知以西の西日本エリアを担当している。
首都圏工場が担当している首都圏エリアはフランチャイズ・チェーンの本部が集中しており、オーダー品の件数とボリュームは他の2 工場を圧倒している。ここで生産した製品が、全国のフランチャイズ・チェーン傘下の店舗に設備されることも多いため、オーダー品とはいえ、オリジナル製品に匹敵するような数百個単位のロット生産にも対応する必要がある。...

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