〜Sheetmetal World〜

韓国経済事情と板金トレンド-1
国を挙げて国際競争力強化に取り組む韓国

AMADA KOREA　代表理事　深作 亮



今回はAMADA（アマダ） KOREAを紹介します。
アマダコリアは設立以来、韓国内で広くアマダマシンの拡販・技術指導を重ね、アマダファンを醸成する活動を続けてきました。2006年には（財）日韓産業技術協力財団などにも協力し、在韓日系企業に対しては、アマダコリアを現地視察の場として提供するなど社会貢献活動にも参加してきました。近くて遠い国―韓国の現状を、連載として、アマダコリアの深作代表理事にレポートしていただきます。


アマダコリアの深作 亮 代表理事アマダコリアの深作 亮 代表理事
アンニョンハセヨ（アンニョンハセヨ）アマダコリアで代表理事を務める深作です。現在、私は韓国・仁川（インチョン）広域市に住み活動していますが、現地の視点から大韓民国（以下、韓国）について紹介します。
さて、みなさまは韓国について、どういうイメージをお持ちでしょうか。日本とは近くて遠い国、韓流ドラマ、化粧品に激辛グルメ、ワールドカップやオリンピックの時の応援が情熱的、自動車や家電製品の勢いがある──というようなイメージではないかと推測しますが、こういった対外的イメージづくりにも国家政策的に指導されている内容が多いのが韓国の特徴です。

韓国の概要
韓国の概要（2010年：外務省データ）について簡単にお伝えすると、国土面積は約10万200km2（日本の約1/4）。人口は4,977万人（その内、首都ソウルに約1,000万人、20%が集中）。1人あたりのGNI（国民総所得）は2万759ドル（2010年名目）。リーマンショック後の経済回復が早く、2010年のGDP成長率は6.2%。GDPベースの経済規模は世界15位（日本の1/5程度で、メキシコと同水準）となっています。
日本とはまだ差がありますが、李明博（イ・ミョンバク）大統領のリーダーシップの下、国益に繋がる政策を計画し、法律を変えてでも早期実行していく、したたかさを持っています。昨年、G20開催国となりましたが、国家レベルでは世界的な認知度が決して高くないので、「国家ブランド委員会」が大統領直属機関として機能し、自動車・家電メーカーが国際的イベントでスポンサーになるなど、国家レベルで“ブランドイメージ”の形成を目指しています。また、国家ブランド委員会の下部組織に「韓国コンテンツ振興院」があり、韓流ドラマやK-POPなどの大衆文化の振興を進めています。...

つづきは本誌2011年10月号でご購読下さい。