〜高効率・変種変量生産に対応する次世代加工マシン〜
変種変量生産が求められる時代 図表2 タレットモジュールをブラシテーブル下に配置し、加工時に必要な金型のみが単独で上昇・加工を行う。パスラインは常にフラットになり、ワークの高速搬送を実現している
その一方で、工業製品のコモディティ化が進み、原価低減も強く求められ、発注元のQ,C,D要求はますます厳しさを増しています。しかも最近のモノづくりは部品単位の生産から製品(モジュール)単位への生産へと様相を変えつつあり、3次元モデルからいち早く、正確で高品位な製品を製造する技術力が要求されるようになってきました。 変種変量生産に対応した究極のソリューションマシン「ACIES」 図表1 パンチ・レーザ複合マシン「ACIES-2515B」(5´×10´)
今回アマダは、「変種変量生産に対応した究極のソリューションマシン」として、新型パンチ・レーザ複合マシン「ACIES-2512」(4´×8´)、「ACIES-2515」(5´×10´)を開発しました(図表1)。ACIES の最大の特徴は、加工テーブルと同じパスライン上にあった下部タレットをテーブル下部に埋め込み、テーブル上面をフル・フラット化した点にあります。これにより、40年の歴史を持つタレット型パンチプレスの常識を覆すとともに、これまで半ば諦められていた課題を一掃しています。 従来のタレット型パンチプレスは、@タレットに装着された金型と成形による裏キズ、Aクランプ際の加工製品の変形、B下向き成形などの加工制限──といった課題により、マシン本体への配慮のみならず、加工プログラム作成の場面でも、多くの制限を課せられていました。ACIESは、こうした課題を解決するだけでなく、生産性を向上するとともに、製品品質を極限まで追求した「新型タレットモジュール」の搭載により、新たな加工ソリューションを提供します。 本稿ではACIES開発の狙いや、ACIESソリューションの中核となる主な機能について紹介していきます。 究極の裏キズレスの高品位加工を実現する新型タレットモジュール ACIESでは、タレットモジュールをブラシテーブル下に配置しています。ワークが通過するパスライン上からタレットモジュールが姿を消すことで、必要な金型のみが単独で上昇・加工を行うといった、タレットパンチプレスとシングルパンチ双方の長所を兼ね備えた新しいタイプの機構を採用しています。装着金型は従来同様、1/2インチから4-1/2インチまで。また、指令選択した金型サイズごとに変化開口するシャッターテーブルにより、パスラインは常にフラットになり、それによりワークの高速搬送を実現しています(図表2)。... つづきは本誌2011年9月号でご購読下さい。 |