〜Event〜

第2回「MF-Tokyo 2011」開催
ファイバーレーザを筆頭に、加工領域の拡大・変種変量生産への対応が進む



前回を約25%上回る規模で開催
鍛圧塑性加工技術の専門展示会「MF-Tokyo 2011プレス・板金・フォーミング展」が、8月3日(水)から6日(土)までの4日間、東京ビッグサイト(東4〜6ホール)で開催された。
主催は一般社団法人日本鍛圧機械工業会(以下、日鍛工)と日刊工業新聞社。日本で初めての鍛圧塑性加工技術の専門展となった前回「MF-Tokyo 2009」に引き続き、今回もプレス・板金(レーザ加工機・プラズマ加工機を含む)・フォーミング機械などの鍛圧機械とその周辺機器、ソフト、加工技術が一同に集結した。
出展者数は148社・団体、出展小間数は891小間で、リーマンショック後の不況下に開催された前回と比べ、いずれも約25%増と規模を大きく拡大させた。東日本大震災や節電などの影響により人出が心配されたが、関連ユーザー業界である自動車業界の振替休暇が木・金曜日となっているためか、中日の4日と5日は大変な賑わいとなった。期間中の来場者数は2万9,520人。前回の2万7,162人と比べて8.7%増となり、環境に優しくムダのない鍛圧塑性加工技術に対する関心の高まりを感じさせた。

鍛圧塑性加工技術への関心が高まる
アマダの新型パンチ・レーザ複合マシン「ACIES-2515B」。下部タレットをテーブル下部に埋め込み、テーブル上面をフルフラット化しているアマダの新型パンチ・レーザ複合マシン「ACIES-2515B」。下部タレットをテーブル下部に埋め込み、テーブル上面をフルフラット化している
開会式で、日鍛工・代表理事会長の高瀬孔平氏(住友重機械テクノフォート社長)は「2009年から始めたMFエコマシン認証制度で認証を受けた機種は1,321機種、消費電力は2000年と比べて約49%削減されているとのデータもある」とエコマシンへの取り組みの成果を示し、「第1回と比較して、出展者数・コマ数ともに大幅に増加しており、(鍛圧塑性加工技術に対する)関心は非常に高い」と語った。
経済産業省製造産業局素形材産業室長の田中哲也氏は「エコマシンは日本がリードする分野だと認識している。引き続き、日本の強みを活かして、ますます発展していくように願っている。経産省としても、できる限りのサポートをしたい」と期待を寄せた。

ファイバーレーザ、変種変量生産への対応が進む
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会場でとりわけ注目を集めていたのは、エコなレーザとして期待されているファイバーレーザを搭載した加工マシン。高反射材の加工や異種材溶接、熱影響の低減による高品位加工など、加工領域を大幅に拡大するだけでなく、CO2 レーザと比べて消費電力量を大幅に削減できる。
ファイバーレーザ加工機としては、アマダとサルバニーニ、トルンプ(ディスクレーザ)がカッティングマシンを出展した。また、三菱電機、ヤマザキマザック、コマツNTCはCO2レーザマシンを、エイム(WEL-KEN)、日本ウエルディングはYAGレーザ溶接システムを展示した。
また、アマダと村田機械は、より自動化が進んだパンチ・レーザ複合マシンや周辺装置など、変種変量生産・短納期生産・グローバルコストに対応した設備を出展していた。併せて、加工データのデジタル管理や、生産情報と加工情報の一元化など、受注からプログラム・ブランク・曲げ・溶接までの全体最適を考慮したトータルソリューションが提示された。...

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