〜東海発、元気印企業の“仕事術”〜

シート材から形鋼まで加工/FO-MII RIで仕事を引き寄せる
FO-MII用治具を自社開発、 セット軽減と加工領域拡大

株式会社ユーゼック



バブル崩壊後の最悪の状況「それでも独立したい」
植村 守代表取締役社長植村 守代表取締役社長
植村守社長は1992年、34歳で一国一城の主となった。そのきっかけ、その後の山谷と今後の計画を聞く。
植村社長は中部地区にある産業機械メーカー(工場内物流システム、保管・仕分け・ピッキング設備、作業台車などを製作)に勤務、板金加工用の材料棚や自動倉庫、産業用の立体自動倉庫やラックの立ち上げを職務としていた。バブル全盛の時、注残を抱え従来の協力工場では納期対応できなくなった機械メーカーから、超短納期の特命を受け、対応した経験を持つ。
当時はバブル景気で、製造業も工場拡張・増産設備対応と、“モノづくりニッポン”の凄まじいエネルギーが渦巻いていた時代。そんな中で、次々と実績を積み上げてきた。
ところがバブルの崩壊とともに環境は一変、会社へ出ても仕事はない。そんな時期でも「独立したい」と退社。自宅の近在に200坪の貸工場を借り、組立仕事をするようになった。

困窮時に新規の仕事が現れる
FO-MⅡ RI で加工するチューブのプログラムを作成するDr.ABE_Tube の画面FO-MⅡ RI で加工するチューブのプログラムを作成するDr.ABE_Tube の画面
創業当初は、中古のシャーリングやブレーキ、アイアンワーカー(IW)とセットプレスSPF-30Cを導入した。しかし、パンチングマシンがないことには高精度な仕事は受けられない。そこで中古の自動プロ付きのパンチングマシンを導入した。これにより防衛省に使われる防音パネル関連の仕事を受注、これが数カ月続き、創業当初の苦境を乗り越えた。その後もプレハブメーカーから住宅の壁、屋根用パネル、高速道路用防音壁など、大ロットの仕事が次々と舞い込み、同社を安定路線へと導いていった。...

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