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「SDDサポートサービスは車の保険と同じ」
わずか6年で全工程のネットワーク化を実現 3次元CADの活用にも意欲を見せる

株式会社 共進



落雷の影響でデータ消失のリスクが高まる
代表取締役 伊藤 潤一代表取締役 伊藤 潤一
2009年頃、葛、進が本社を置く福島県いわき市では、落雷が頻繁に発生していた。
伊藤潤一社長は当時を振り返って「落雷の影響で100V電源が落ちたことも何度かあり、PCの調子がおかしくなりました。当社は2次元CAD/CAMAP100がインストールされているマシンにミニSDDサーバーの機能を持たせているので、AP100が止まると現場の加工マシンも同時に止まってしまうという状況でした。展開が一時的にできないだけならまだしも、加工マシンまで止まってしまうと、工場は完全に停止してしまいます。それに、PCが何度も落ちれば、これまでに蓄積したデータをすべて消失する可能性も高まりますから、強い危機感を覚えました」と語っている。

自動はんだ付け装置のアセンブリーメーカー
Dr.ABE_Bendの曲げシミュレーション画面。ミニSDDサーバーから展開図を読み込み、曲げ加工データを自動生成するDr.ABE_Bendの曲げシミュレーション画面。ミニSDDサーバーから展開図を読み込み、曲げ加工データを自動生成する
同社は主に、半導体や基板の製造ラインで多く使われる自動はんだ付け装置を、搬送機器まで含めたユニット単位で製作するアセンブリーメーカー。得意先は20社前後もっているが、売上比率でみると、メインの得意先である自動はんだ付け装置メーカーからの売上がほとんどを占める。
「別会社ではありますが、メインのお客さまである自動はんだ付け装置メーカーにとって、当社は製造部門にあたります。最終製品の製造を丸ごと一式で請け負っていますから、板金部材の加工だけでなく、機械加工品や電装品を調達して組立・配線や出荷検査まで社内で行い、エンドユーザーへ直接出荷しています」。
リピート率は多く見積っても30%に満たない。新規オーダー品が多いため、機種あたりのロットは1〜2台、パーツもほとんどが単品となっている。こうした多品種少量生産に対応するため、同社は2004年に2次元CAD/CAMAP100、レーザマシンFO-3015NT、ベンディングマシンFBDIII-1253NTを同時に導入。事務所とブランク・曲げ工程のデジタル化・ネットワーク化を実現した。...

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