〜Spot Light〜

板金業という枠にとらわれず事業領域の拡大を図る
国際的競争力を持つ自社ブランド製品で環境・医療・食品分野を邁進

株式会社 秋山機器



自動化と工程統合を果たした新本社工場
代表取締役社長の秋山佳彦氏代表取締役社長の秋山佳彦氏
同社は2008年8月に現在の新本社工場に移転するとともに、新たにパンチ・レーザ複合マシンEML-3510NT+RMP-48M+TK+MARS(8列10段)と、ネットワーク対応型高速・高精度ベンディングロボットシステムASTROU-100NT(CELL)を導入した。EMLで抜き・切断・タップ・成形の工程を統合し、ASTROUで曲げ工程の24時間稼働を実現することで、自動化・省人化を推進。生産性は20〜30%改善した。
メインの仕事は、透析装置や医用分析機器などの板金筺体・機構部品の製作で、その他にOA 機器や半導体製造装置関連の精密板金加工も手がけている。

医療用廃棄物の注射針を「Hurry! Pot」で高温融解処理
2007年ユニバーサル技能5輪国際大会が開催された跡地に建つ本社工場2007年ユニバーサル技能5輪国際大会が開催された跡地に建つ本社工場
昨今、医療技術の向上とともに医療系廃棄物は増加傾向にあり、その種類も多様化してきている。それと同時に医療系廃棄物が引き起こす事故も増加の一途にある。特に使用後の注射針は危険な感染性廃棄物であり、この使用済み注射針が引き起こす「針刺し事故」の被害が一般人にまでおよび死亡事例もあるなど、大きな問題となっている。
同社は、それらの事故を未然に防止することや2次感染の不安を解除するための製品、注射針瞬間消滅器「Hurry! Pot(ハリーポット)」(特許申請中)を開発した。この装置は、使用済みの注射針の針部分を1秒で消滅処理する。約1,520℃の高温金属溶解処理で完全に殺菌すると同時に、その形状も消滅させる。また、特別管理医療廃棄物である注射針処理コスト(廃棄物処理委託料)も削減することができる。...

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