そこが聞きたい - 税の話

平成21年度分の「法人企業の実態」が公表

税理士 毛塚勝貴



1. 7割超の欠損法人と法人税収の減少
表1 利益計上法人数・欠損法人数の推移表1 利益計上法人数・欠損法人数の推移
国税庁は4月28日、「平成21年度分法人企業の実態(会社標本調査)」を公表しました。平成21 年度の法人数は約261万社であり、うち利益計上法人は約71万社となっています。特筆すべきは、欠損法人が約190万社もあり、その割合が72.8%にもなっていることです(表1)。この数値は前年度を上回り過去最高の悪い値となっています。僅か3割未満の法人しか利益計上出来ず、何と残り7割超の法人が欠損という、まさに異常な事態となっています。従っ て、法人税収も(表2)に示す通り、下降の一途を辿り、平成21年度においては、僅か6.4兆円しかありません。また、平成21年度の税目別税収(表3)を見ても、法人税収は消費税収のわずか3分の2程度しかありません。...

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