〜世界最大の工作機械展覧会CIMT 2011開催〜

世界のトップブランドなど1,300社が出展
第12次5カ年計画で「工作機械強国」を目指す中国



アマダは出力4kWのCO2レーザマシン 「FO-MII3015NT」を出展したアマダは出力4kWのCO2レーザマシン「FO-MII3015NT」を出展した
約1,300社が出展、世界最大規模
4月11日から16日までの6日間、中国・北京で工作機械に関する展示会「第12回中国国際工作機械展覧会(CIMT:China International Machine Tool Show)」が開催された。約12万m2の展示面積に約1,300社が出展し、過去最大規模となった。
CIMTは中国最大の国際工作機械見本市で、1989年以来、奇数年に開催されている。これまで「世界3大工作機械見本市」と呼ばれてきた米国のIMTS(シカゴショー)、欧州のEMO(欧州国際工作機械展)、日本のJIMTOF(日本国際工作機械見本市)の開催規模をしのぐようになっており、最近では日本のJIMTOFを除いたEMO、IMTS、CIMTを「世界3大工作機械見本市」と呼ぶ向きもあるようだ。
世界最大の工作機械市場に成長した中国での展示会のため、世界のトップメーカーの大半が出展した。日本からも、ヤマザキマザックや森精機製作所、オークマ、牧野フライス製作所などの大手工作機械メーカーや、アマダ、村田機械などの鍛圧板金機械メーカーなどが多く出展し、中国市場での売上拡大を狙って、出展機を積極的にアピールした。
出展機は、一部で最新鋭モデルが出展されていたものの、どちらかというと最新鋭機よりも売れ筋のモデルを前面に押し出し、短期での受注に結び付けようとするメーカーが多い傾向が見受けられた。

日欧の最新技術を搭載した中国ローカルメーカー
アマダのベンディングマシン「RGM2-1003」アマダのベンディングマシン「RGM2-1003」
板金機械に関して分析すると、日本や欧州の最新技術を採用したハイエンドモデルが中国のローカルメーカーから数多く出展されたのが目立った。
例えば、IPGフォトニクス(米国、以下IPG社)製のファイバーレーザ発振器や、日本のファナックが最新NCコントローラ「31i」、出力4kWの新型CO2レーザ発振器を組み合わせた最新の中国製レーザマシンが発表された。また、Delem社(オランダ)やCybelec社(スイス)といった、ベンディングマシン専用コントローラのメーカーが発表したばかりの最新のコントローラを搭載し、エコマシンとしても注目を集めるサーボ技術を採用した中国製ベンディングマシンも発表された。
しかも発表されたマシンは価格的には安価な設定となっており、日本や欧州のメーカーは今後、性能面のみならず価格面でも中国ローカルメーカーとの熾烈な競争を想定しなければならない。...

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