〜世界経済をリードする中国の板金事情〜

中部開拓の中心地、湖南省・長沙市へ工場進出
アマダとのコラボでテクニカルセンターを併設

龍光ロンガン電子集団
湖南龍光科技有限公司



倍々で売上を伸ばす
周文忠総経理周文忠総経理
今回取材に訪れた湖南龍光科技有限公司は、Sheetmetal誌2010年1月号の中で紹介した龍光電子集団有限公司が、8番目のグループ会社として昨年11月に開業したばかりの企業である。
龍光電子集団は携帯電話をはじめとした通信機器の筐体、ボックスなどの板金加工から組立までを一貫して行う企業グループ。ケース、ルーター、携帯電話基地局、太陽光発電に使われるソーラーパワーブラケットなどの設計・開発、加工、組立までを一貫して行っている。

創業以来、急速に発展中
テクニカルセンターに設置されているレーザマシンFO-M II 3015NTテクニカルセンターに設置されているレーザマシンFO-M II 3015NT
龍光電子集団は創業地から1997年7月に広東省・東莞市に移転、従業員200名で、プレス加工を主としVCD(Video CD)プレイヤーの筺体加工を行うようになった。1999年に板金加工を開始し、2000年に大手通信機器メーカーから筐体板金の仕事を受注してからは、板金関連の仕事が増加していった。
2006年には広東省の中国最大手の通信機器メーカーの仕事を受注したのを機に、新工場を建設。この年には板金加工だけで1,000万元(1億2,500万円、1元=12.5円換算)を売り上げた。その後、2007年には5,000万元(6億2,500万円)、2008年には1.9億元(23億7,500万円)、2009年は3.5億元(48億7,500万円)と倍々で売上を伸ばした。同社は、湖南龍光科技有限公司以外にも7社の製造グループ会社を持ち、グループの従業員総数は3,000名を超える。ISO9001、ISO14001などの国際的な品質規格や環境規格の認証を取得し、得意先には世界の通信機器のトップメーカーが多数含まれる。特に品質に関しては、独自のガイドラインを設定し、最高品質の製品を生産・納品する体制を構築し、顧客満足度の改善に努力している。

東部に労働者を供給した湖南省
同社のグループ会社は、大半が広東省・東莞市周辺に立地しているが、今回取材した湖南龍光は、東莞市からおよそ700km離れた内陸に位置する湖南省の省都、長沙市近郊の「瀏陽制造産業基地」に立地している。 ...

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