〜SHEET NOW〜

インドネシア工場でOEMにも対応
日本の本社工場は開発・設計を主にエンジニアリング力強化

株式会社ミヤザワ



一貫生産によりOEM製品と自社ブランド製品を生産
代表取締役社長 宮澤 安三代表取締役社長 宮澤 安三
同社は1979年、宮澤社長が26歳のときに創業。当初は旋盤加工からスタート、現在では食品機械関連、通信機の筐体・電装制御ボックスなどを手がける。
本社工場では開発・設計、プログラム作成、板金加工を、第2工場で組立・塗装、第3工場で組立・機械加工を行う。
メインの食品機械関連事業は、設計から部材加工、溶接、塗装、電装品の組み付け・配線までの一貫生産に対応し、食品機械メーカーへのOEM供給や、自社ブランド製品である「食品用ステンレスボール洗浄機」の製造・販売まで行っている。
以下、宮澤社長にお話を聞く。

研修生がきっかけでインドネシアへ進出
昨年末に導入されたFO-3015NT昨年末に導入されたFO-3015NT
「インドネシアに進出するきっかけになったのは、15年ほど前、海外からの研修生を登用するようになり、紹介された人材の中に、インドネシア人がいたことでした。彼らは大変優秀で学習意欲も高かったです」。
「しかし、帰国した研修生が当社で得た技術を活かせる職種につけるかというと、必ずしもそうではありませんでした。学んだことを活かせない状況を勿体ないと思い、その技術を活かす方法のひとつとして、インドネシアへの工場設立を考え始めました」。
「そして、彼らが帰国する際には、私も同行し調査も兼ねて現地の人たちに会いに行きました。彼らは大変温厚・勤勉な人柄でした。そんな彼らの人柄が、私の性格と合ったということもあり工場の設立を決心しました。それから数年かけて調査に調査を重ねていきました」。
そして創業19年目となる1998年、インドネシア・スラバヤ市の工業団地に「PT.MIYAZAWA INDONESIA」を設立、海外進出を果たした。
1990年代中頃は、円高を背景に、中国や東南アジアへの海外移転が盛んになった時期。とはいえ、いち板金サプライヤーが海外に進出する例は少なく、まして、同社のように、単独で海外進出を果たしたのは、希有な例といえる。
「お客さまと一緒に進出したわけではありませんから、はじめから日本で受けた仕事をインドネシアに流すつもりでした。進出する前からメインの食品機械メーカーのお客さまには『インドネシアでやるから、これだけコストを下げられます』とお話しし、協力を取り付けました。お客さまが一番心配するのは品質なので、最初の仕事を受注したときには、実際に現地に足を運んでもらい、直接確認してもらって、日本への納品を承認してもらいました」。...

つづきは本誌2011年4月号でご購読下さい。