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「バランス経営」と「強固な会社づくり」
部品加工・OEM・自社商品まで

株式会社栄光工業



39歳で起業
中山博之社長中山博之社長
中山社長は学校卒業後、関西の大手鉄鋼メーカーに勤め、ホットコイル材から様々な製品を加工する部署を経験、商品開発なども担当してきた。落ち着いた頃に親から呼び戻され帰郷、1988年に起業した。
当初から「完成品をつくらなければ、部品づくりは分からない」という理念のもと、設計・部品加工から塗装・組付までの一貫体制を目指した。最初は農業機械関連の仕事が好調に推移したが3年後に仕事がゼロになり、1社依存のリスクを経験した。そして、高知県内で板金業をやるのであれば、県外からの多品種少量・短納期生産に対応した仕事を受注するしか自立の道はないと考え、以来、「自立と自己責任」に基づく「頑張る心」を養いながら、サッシ・ドアなどの建築板金・業務用ボイラーなどの仕事を受注、邁進してきた。
現在では正社員・パート社員を含めると150名という中堅企業に成長。さらに、高知工業会受注拡大委員会の委員長として県外からの仕事を呼び込むことで、県の産業振興にもリーダーシップを発揮している。

第2の創業期に宣言
ブランク加工データ作成全自動CAM Dr.ABE_Blankで作成されたネスティング図ブランク加工データ作成全自動CAM Dr.ABE_Blankで作成されたネスティング図
創業30年を経過した昨年、得意先を招いた祝賀会で中山社長は「平成22年6月21日、第2創業(第31期)がスタートしました。第2創業のテーマは『バランス経営と強固な会社づくり』。全社員が目標をひとつにして、生き残り、必ず『幸せ』を勝ち取っていける会社をつくらなければなりません。創業時の基本理念であった『創意と技術で未来に挑戦』を、もう一度新しい気持ちで、確実に実行していきたい」と挨拶。新たにエネルギー、環境、医療の3業種からの受注を目標に加え、今年6月には設計部門を立ち上げる。
1988年に高知県内では初めてNCタレットパンチプレスライン、1990年にはレーザマシンを導入するなど積極的に技術革新に取組んでいる。

TS(トップサプライヤー)の称号
LC-C1NTで加工された製品をピッキングするパーツリムーバーAS-2512C1LC-C1NTで加工された製品をピッキングするパーツリムーバーAS-2512C1
目標は1業種1社、それも安定した上場企業を狙う。その1社からの仕事は15〜20%以内に抑え、得意先の多角化を進める。その結果、現在では、サッシ、業務用ボイラー部品、IT関連製造装置、電気・精密板金、食品機械の大型板金製品、多品種少量生産の板金製品、溶接加工などを手がけ、目標の10業種以上になっている。
特に板金加工、溶接・機械加工・塗装と同社の持つ高い技術力を活かしたボイラーは愛媛県の大手ボイラーメーカーに採用され、客先の評価も高い。...

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